『神々の山嶺』本予告&新場面写真公開 東野幸治、松本大洋、小島秀夫ら著名人も絶賛

 7月8日公開のフランスのアニメーション映画『神々の山嶺』の本予告と新場面写真が公開された。

 本作は、夢枕獏のベストセラー小説を谷口ジローが漫画化した『神々の山嶺』を、故・谷口も製作に参加し、7年の歳月をかけフランスでアニメ映画化したもの。物語は「登山家マロリーはエベレスト初登頂に成功したのか?」という登山史上最大の謎に迫りながら、孤高のクライマー・羽生と、彼を追うカメラマン・深町が、不可能とされる冬季エベレスト南西壁無酸素単独登頂に挑む姿を描く。アニメ映画『ウルフウォーカー』の製作チームが、命がけの登攀シーンを限界までリアルを追求し映像化。フランスでは300を超える劇場で上映され13万人超の動員を記録している。全世界ではNetflixが配信権を獲得するも、日本ではスクリーンでの公開が決定した。

映画『神々の山嶺』本予告

 公開された予告編は、「高く、さらに高く、登り続ける。だが、なんのために?」という堀内賢雄演じるカメラマン・深町の問いかけから始まる。さらに、大塚明夫演じるクライマー・羽生の「一度、山を覚えたら取り憑かれる」というセリフとともに、羽生が暴風、雪崩、雷の過酷な状況の中、地上8848mにそびえ立つエベレストに挑む姿が映し出される。

 あわせて公開された場面写真では、羽生の挑戦を記録しようとカメラで追う深町の様子や、岩間を飛び越え、雪崩から必死に逃げる場面など、雪山に挑む羽生と深町の姿が切り取られている。

 また、東野幸治、松本大洋、小島秀夫、石塚真一、久住昌之ら各界著名人から本作に寄せたコメントが到着。登山好きが高じて、テレビやYouTubeで番組を持つ東野は「そこには山に取り憑かれた漢たちがしっかりと描かれていました! 皆さんも私と同じ選ばれし目撃者になりましょう!」と、登山に挑む2人の姿を絶賛。

 そして、原作ファンであり、自身も漫画家の松本は「獏さんと谷口さんという大きな二つの頂きに挑んだスタッフの心意気を、ひしひしと感じました。 エベレストと東京を描く色彩がとても美しく、クライマーたちは物悲しく格好良かった」とコメントを寄せた。

 また、ゲームクリエイターの小島は「人は何故、山に登り続けるのか? 何故、物創りを続けるのか? 本作はその答えを暗示するだけでなく、映画界における挑戦でもある。フランス映画界のクリエーター達が“アニメーション”という新たな登攀ルートで、『神々の山嶺』という北壁の登頂に成功した! 」、漫画家の石塚は「フランスでこんなにも愛されているのだなあ、と感じる圧倒の映像でした。孤高の美しさにグッときた。ありがとうフランス!! 」と、本作の実現を賞賛した。

 さらに、『孤独のグルメ』で谷口とコラボレーションをしている久住からは「静かで、険しく、美しい。音楽の豊かさにも、嫉妬心さえ覚えました」、坂本眞一からは「小説によって言語化され、漫画によって可視化された8000メートル峰の凍りつくような死の恐怖を、アニメーションならではの手法で否が応にも『体感』させられてしまう映画」。また、夏目房之介からは「圧倒的な雪山描写と淡々と刻まれる手や足の演出。私は飽きずに惹きこまれた。高所恐怖にも少しなったぞ」というコメントが寄せられた。

コメント

石塚真一(漫画家)

谷口ジロー、夢枕獏両氏の『神々の山嶺』は、フランスでこんなにも愛されているのだなあ、と感じる圧倒の映像でした。
何度も歯を食いしばった。そして、孤高の美しさにグッときた。ありがとうフランス!!

久住昌之(漫画家・音楽家)

驚いた。谷口さんの絵の『神々の山嶺』は、絶対に映像化できないと思っていました。しかし、漫画からも独立した、素晴らしいアニメ作品に仕上がっていた。静かで、険しく、美しい。音楽の豊かさにも、嫉妬心さえ覚えました。

小島秀夫(ゲームクリエイター)

人は何故、山に登り続けるのか? 何故、物創りを続けるのか? 本作はその答えを暗示するだけでなく、映画界における挑戦でもある。雪山登攀の過酷さ、危うさ、美しさの再現は、小説や漫画とは違い、実写映画では難しいからだ。そんな中、フランス映画界のクリエーター達が“アニメーション”という新たな登攀ルートで、『神々の山嶺』という北壁の登頂に成功した! これは快挙だ! 原作ファンとしても感無量!

坂本眞一(漫画家)

小説によって言語化され、漫画によって可視化された8000メートル峰の凍りつくような死の恐怖を、アニメーションならではの手法で否が応にも「体感」させられてしまう映画。生命の存在すら許さない神々の領域への挑戦はあまりに絶望的だ。この世の全てを擲ち、雪煙舞う山頂を目指す挑戦者達の鋭い眼光が僕を睨みつける。「お前は何の為に生きているのか」と。

夏目房之介(フリーライター、マンガ批評家)

夢枕獏、谷口ジローの傑作『神々の山嶺』のアニメーション化である。が、それを意識しないでいいと思う。圧倒的な雪山描写と淡々と刻まれる手や足の演出。私は飽きずに惹きこまれた。高所恐怖にも少しなったぞ。

東野幸治(芸人) 

名作『神々の山嶺』がなんとアニメ映画化!
そこには山に取り憑かれた漢たちがしっかりと描かれていました! 映画の終盤からは漢たちの息遣いに耳を傾け無事を祈りましょう! 皆さんも私と同じ選ばれし目撃者になりましょう! 

松本大洋(漫画家)

獏さんと谷口さんという大きな二つの頂きに挑んだスタッフの心意気を、ひしひしと感じました。
エベレストと東京を描く色彩がとても美しく、クライマーたちは物悲しく格好良かった。

■公開情報
『神々の山嶺』
7月8日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
監督:パトリック・インバート
原作:『神々の山嶺』作・夢枕獏/画・谷口ジロー(集英社刊)
日本語吹き替えキャスト:堀内賢雄、大塚明夫、逢坂良太、今井麻美
配給:ロングライド、東京テアトル
2021年/94分/フランス、ルクセンブルク/仏語/1.85ビスタ/5.1ch/原題:Le Sommet des Dieux/吹替翻訳:光瀬憲子
(c)Le Sommet des Dieux - 2021 / Julianne Films / Folivari / Melusine Productions / France 3 Cinema / Aura Cinema
公式サイト:longride.jp/kamigami/

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