“中世”特集

なぜいま“中世”に魅了されてしまうのか
『平家物語』『鎌倉殿の13人』『犬王』から読み解く

NHK大河ドラマをはじめ多くの歴史ドラマの舞台は、戦国時代、および幕末が人気のある時代として、ピックアップされてきた。いずれの時代にも共通するのは、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、坂本龍馬、西郷隆盛といった“英雄”の存在。何者でもない彼らが頂点へ、そして日本を引っ張っていく姿に、“物語”を見出しやすかったことが、人気の理由だっただろう。しかし、2021年から2022年にかけて、盛り上がっているのが、平安時代末期から室町時代にかけての“中世”。なぜ、今クリエイターたちは日本の中世を舞台にしたのか。そして、なぜ視聴者は中世の物語に熱狂しているのか。歴史学者・佐多芳彦氏へのインタビュー、コラムとともにその理由を紐解いていく。