話題のアニメ『可愛いだけじゃない式守さん』で、ヒロイン・式守を演じる大西沙織。身を挺して男子高校生・和泉を守る格好いい一面と、和泉にベタ惚れの乙女な表情という、ギャップのある演技に男性だけでなく女性視聴者のキュンも集まっている。

　同作は『マガジンポケット』（講談社）にて2019年から配信されている真木蛍五によるマンガで、コミックスは累計210万部を突破、6月にはコラボカフェイベントが開催されるなどの人気作。不幸体質でトラブルに巻き込まれてばかりの和泉と、彼のピンチに駆けつける“イケメン”な彼女・式守の青春を描いた。

　風が強い日は後ろから飛んで来たものから和泉をガードし、落ちてきた看板を瞬時に蹴り飛ばして和泉を守る。街を歩けば誰もが振り返る学校一の美少女が見せる、格好いい姿と“イケメン”の表情が見どころ。逆壁ドンした時の顔は実に凜々しく男前で、あのどこか不敵な笑みを帯びた表情に、思わずドキッとさせられてしまった女性視聴者も多かったろう。その一方で、和泉とのデートの前夜にはファッション誌のページをめくりながら着ていくもので悩んだり、和泉と仲の良い犬束秀にヤキモチを焼いたりするなど、乙女で可愛いらしい一面も覗かせる。足をバタバタさせたり顔を真っ赤にしたりする様子は、看板を蹴り飛ばした子と同一人物とは思えないほどの乙女ぶり。

　また第3話で、不幸体質な和泉の将来が心配で仕方がない和泉の母親に、和泉の不幸は人のために何かをした結果であるとして、「大丈夫です」とキッパリ言い放つ。式守の優しさ・力強さ・包容力・可愛さ全てが詰まった、大西の渾身の演技は実に見応えがあった。

　大西は、公式サイトで「任せて頂いたからには皆さんに素敵な式守さんをお届けできるように精一杯頑張りたいと思います。可愛いだけじゃない、かっこいいだけでもない、式守さんの魅力を沢山見ていただきたいです!!」とコメント（※1）。和泉に可愛いと思われたいのに、「式守さん頑張って！」の一言に奮起し、球技大会では大活躍しボーリングではパーフェクトを達成したり、つい格好良くなってしまう式守。乙女心と男前の部分との狭間で揺れる、式守のけなげな心の機微を繊細に演じている。