綾瀬はるかと大泉洋が、「このミステリーがすごい！」大賞で大賞を受賞した新川帆立の原作をドラマ化した月9作品で初共演とあって、放送開始前から大きな注目を集めていた『元彼の遺言状』（フジテレビ系）。綾瀬演じる弁護士の剣持麗子が、大泉演じる謎の男・篠田啓太郎と事件解決に挑んでいくのだが、ふたりの出会いとなった剣持の元カレ・森川栄治（生田斗真）の事件は、まさかの第2話で解決した。

　第3話からは続編小説『剣持麗子のワンナイト推理』（宝島社）のエピソードを絡め、原作の世界観はそのままに、ドラマオリジナルの展開も進んでいく。そして4月25日放送の第3話では、『アンナチュラル』（TBS系）、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』（日本テレビ系）、『エール』（NHK総合）、『監察医 朝顔』（フジテレビ系）ほか、若手俳優の中でも特別な存在感を放つ望月歩が、自身初のホスト役で登場。ニュース解禁で銀髪姿も披露し、これまでのイメージを一新している望月にインタビュー。綾瀬や大泉への印象や、ここ数年での変化を聞いた。

チェックしていたドラマへの参加にビックリ

――まずは第3話出演が決まったときの感想からお願いします。

望月歩（以下、望月）：嬉しいというより、まずビックリでした。ドラマが始まるときに「期待度ランキング」といったものを見たりするのですが、『元彼の遺言状』は、それこそ綾瀬はるかさんと大泉洋さんが出られるということで、みんなの期待値も高かったですし、僕も「面白そうだな～」と思っていました。そしたらまさかの自分が出ることになって。本当に驚きました。

――銀髪のホスト役ですね。

望月：これまでやったことのない役ですし、楽しそうだけれど、どんな感じなんだろう、難しそうだなぁというのが最初の印象でした。髪の毛に関しては、そこまで驚きませんでした。原作にもシルバーと書いてありますし。

――黒丑益也（くろうし・ますや）という名前に関しては？

望月：「苦労しますや」（笑）。セリフにもあるんですけど、冗談みたいな名前ですよね。でもそれを隠していたりして、なんだか可愛らしいし、色々と見栄を張っちゃうキャラクターなのかなと思います。

――「ホスト」という意味では何か役作りはされましたか？

望月：ホストの方がインタビューを受けている映像を見たりといったことをしました。あと、やっぱりお酒をすごく飲む職業だと思うので、お仕事が休みの日に、すごくお酒を飲んでみました。たくさん飲んだ次の日の「だるさ」みたいなものを1回体験しておこうかなと思って（笑）。

――本作のポップな雰囲気のあるミステリーの世界に入れることは楽しいですか？

望月：楽しいです。脚本を読んでいるだけでポップさが伝わってきましたし、そのなかでもちゃんと真実の部分があって、その世界にどう自分が馴染んでいくのか、すごく楽しみです。それから、たとえば芝居の後ろのセットとか、現場にいても、すべてにこだわりがあるんです。その中に入れるのはとても嬉しいです。

どの作品に向かうときも、メラメラとマグマが燃えている

――綾瀬さんと大泉さんとの共演はいかがですか？

望月：綾瀬さんは、以前から綾瀬さんの作品を楽しく拝見していましたので、僕は最初緊張していたんです。でも綾瀬さんが現場の雰囲気をすごく柔らかくしてくださるので、肩の力を抜いて芝居に臨むことができてます。大泉さんは、普段の話からとても面白くて、僕は毎日ニヤニヤしながら現場で過ごしてます。綾瀬さんと大泉さんは、現場でとても仲が良いのに、お互いに敬語で話す関係性なのが、僕にはとても素敵で憧れます。それに作品で見る感じと、バラエティに出たりされている姿が全く違うので、そのギャップもすごくカッコいいなと思います。

――もともと望月さんは人見知りだとお話しされていましたが、ここ数年、立て続けに大きな作品に出られて、その辺は変化していますか？

望月：若干変わった気がします。完全にではないですけど、現場でコミュニケーションを取ることの大切さについては以前から感じていて、変えたいと思っていたので、少しはマシになっているかなと。

――6月に公開を控えている映画『妖怪シェアハウスー白馬の王子様じゃないん怪ー』の豊島圭介監督が、望月さんのことを「相当熱いマグマを心に持っている」とコメントされています。憧れの綾瀬さんや大泉さんに対しても、マグマはメラメラしていますか？

望月：「この人に負けないぞ」といった考え方は好きではないんです。メラメラしているのは、「もっと行けたな」とか、あくまでも自分に対してです。そういう意味ではメラメラ度はどの作品に向かうときも高いと思いますし、持っていないといけない部分だとも思っています。

――ここ数年、余計に強くなっていますか？

望月：強くなっていますし、以前は「頑張らなきゃ、頑張らなきゃ」と気負っていた部分があったのが、しっかりベースに強い思いを持てているようになったかなと思います。「頑張らなきゃ」が一番になっちゃうと疲れてしまうし、いい意味で力を抜いてフラットな状態でありながら、メラメラできるようになったのかなと思いますね。