ホン・サンス監督作『イントロダクション』『あなたの顔の前に』予告編&場面写真公開

 6月24日に2本同時公開されるホン・サンス監督作『イントロダクション』と『あなたの顔の前に』の予告編と場面写真が公開された。

 2021年の第71回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(脚本賞)を受賞した『イントロダクション』は、モラトリアムな時期をさまよう青年を主人公にしたモノクロームの青春映画。2022年にホン・サンス監督の最新作となる長編27作目『The Novelist’s Film(英題)』が、第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員大賞)を受賞したことで、3年連続の銀熊賞受賞となった。

 将来の進路も定まらず、まだ何者にもなれないナイーブな青年ヨンホ。韓国とベルリンを舞台に、父、恋人、母との再会と3つの“抱擁”の物語を通して、1人の若者の人生が紐解かれていく。主人公ヨンホを演じるのは、『逃げた女』の“猫の男”役で知られ、本作で初主演を飾ったシン・ソクホ。そのほか、『お嬢さん』のキム・ミニをはじめ、ソ・ヨンファ、キ・ジュボン、チョ・ユニら、ホン・サンス監督作品の常連キャストが顔を揃えた。

『イントロダクション』予告編

 予告編は、タイトルの「イントロダクション(Introduction)」が意味する「紹介」「序文」「入門」「導入」の文字とともに、主人公ヨンホが、韓国とベルリンを舞台に、父、恋人、母との再会をめぐる3つの物語が重ねられていき、そこで交わされる3つの“抱擁”の瞬間をとらえた映像となっている。

 続く『あなたの顔の前に』は、中年女性サンオクを主人公に彼女の心の深淵に迫るストーリー。2021年の第74回カンヌ国際映画祭プレミア部門オフィシャルセレクションに招待され、監督の公私にわたるパートナーのキム・ミニがプロダクション・マネージャーを務めた。

 長いアメリカ暮らしから突然、韓国へ帰国した元俳優のサンオク。母親の死後以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を明らかにしない彼女の内面には深い葛藤が渦巻いていた。サンオクはなぜ自分が捨てたはずの母国に戻り、思い出の地を訪ね歩くのか。捨て去った過去や後悔と向き合いながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、たった一日の出来事が描かれていく。そして、劇中の“告白”によって明かされるタイトルの意味とは。

映画『あなたの顔の前に』予告編

 予告編は、主人公サンオクの「私の顔の前にある全ては神の恵みです。今この瞬間だけが天国なのです」というモノローグで幕を開ける。長いアメリカ暮らしから、突如帰国した元女優のサンオクだが、帰国の理由を妹から尋ねられるも明らかにせず、その内面には深い葛藤が渦巻いていた。捨て去った過去と向き合い、思い出の地を訪ね歩きながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、彼女のたった一日の出来事が描かれていく。本作でホン・サンス監督作品に初登場にして主演を飾ったのは、40年のキャリアを誇るイ・ヘヨン。2022年国際シネフィル協会賞主演女優賞を受賞した彼女のパフォーマンスを垣間見られる映像となっている。

『イントロダクション』&『あなたの顔の前に』予告編

■公開情報
『イントロダクション』
6月24日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本・撮影・編集・音楽:ホン・サンス 
出演:シン・ソクホ、パク・ミソ、キム・ヨンホ、イェ・ジウォン、ソ・ヨンファ、キム・ミニ、チョ・ユニ、ハ・ソングク
配給:ミモザフィルムズ
2020年/韓国/韓国語/66分/モノクロ/1.78:1/モノラル/字幕:根本理恵
(c)2020. Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

『あなたの顔の前に』
6月24日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開
監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽:ホン・サンス
出演:イ・ヘヨン、チョ・ユニ、クォン・ヘヒョ、シン・ソクホ、キム・セビョク、ハ・ソングク、ソ・ヨンファ、イ・ユンミ、カン・イソ、キム・シハ
配給:ミモザフィルムズ
2021年/韓国/韓国語/85分/カラー/1.78:1/モノラル/字幕:根本理恵
(c)2021 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved
公式サイト: http://mimosafilms.com/hongsangsoo

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