Netflixお馴染み俳優が集結 SFドラマ『静かなる海』3つのミステリーに着目

 昨年のNetflixオリジナル韓国作品で大ヒットとなった『イカゲーム』をきっかけに、続く『マイネーム:偽りと復讐』『地獄が呼んでいる』は、日本を含めた全世界でも注目を集めた。次なる韓国コンテンツへの期待値が高まる中、2021年12月24日に配信された作品が『静かなる海』だ。

 SFジャンルではソン・ジュンギ主演のNetflixオリジナル映画『スペース・スウィーパーズ』(2021年)が記憶に新しいが、韓国ドラマでは初の宇宙を舞台としたSFミステリースリラーに挑戦したのが本作である。2014年に制作されたチェ・ハンヨン監督の同名短編映画が原作で、Netflixでは全8話シリーズ。そして、『私の頭の中の消しゴム』(2004年)で主演を務めた俳優のチョン・ウソンが制作総括プロデューサーとして名を連ねたことでも話題になっている。

 本作で目を引くのは、豪華キャストの顔触れだ。韓国を代表する俳優である『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)のコン・ユ、『キングダム』(2019年〜)のペ・ドゥナをはじめ、『愛の不時着』(2019年)で北朝鮮に住む人民班長役を演じたキム・ソニョン、Netflix配信中の『不可殺』でオク・ウルテ役を好演中のイ・ジュン、『イカゲーム』で暴力団組織のリーダー役だったホ・ソンテらが出演する。キャスト陣を見て「知っている俳優ばかりだ」と思った方は、2021年は十分に韓国ドラマを楽しんだ証拠だろう。また、これだけの実力派俳優が揃えば、脚本や演出へ向けられる目が厳しくなるとも言える。

 物語の始まりは2070年の近未来。砂漠化によって水や食料などの必要資源が枯渇してしまった地球では、等級によって与えられる水の量が決められてしまう社会となり、多くの人間が生命の危機を迎えている。人類生存の方法を探すべく、5年前に放射能事故により永久閉鎖された月面の研究施設・パレ基地から“謎のサンプル”を回収する特殊任務に選ばれたのが11名の精鋭隊員たち。ところが、月には恐ろしい秘密が隠されていた。

※以降、『静かなる海』のネタバレを含みます

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