消えゆく団地で見つけた思い出と光 『GAGARINE/ガガーリン』予告編&ポスター公開
2022年2月25日公開の映画『GAGARINE/ガガーリン』の予告編とポスタービジュアルが公開された。
本作が長編デビューとなるファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユの男女2人組が監督を務めた本作は、フランス・パリ郊外を舞台にした青春映画。舞台は、パリ郊外に実在する、「地球は青かった」の言葉で有名な宇宙飛行士ガガーリンに由来する名前を持つガガーリン公営住宅。16歳のユーリ(アルセニ・バティリ)は、この赤レンガの大規模な団地の名前に導かれるかのように宇宙飛行士を夢見ながら、かつて自分を置いていった母の帰りを信じて待ち続けていた。そんな中、2024年パリ五輪開催のため老朽化したガガーリン団地の解体計画が持ち上がる。ユーリは帰らぬ母との大切な思い出が詰まったこの場所を守るため、友人のフサーム(ジャミル・マクレイヴン)とディアナ(リナ・クードリ)と一緒に取り壊しを阻止するために動き出す。
本作で見出され、主演を務めたアルセニ・バティリは、第17回セビリヤ・ヨーロッパ映画祭ほか各国の映画祭にて主演男優賞を受賞。そのほかキャストには、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』などのリナ・クードリ、『汚れた血』などレオス・カラックス作品の常連であるドニ・ラヴァンらが名を連ねる。
公開された予告編は、パリ郊外にあるガガーリン団地での、何気ないユーリの日常を捉えるシーンから始まる。広場で仲間達と踊り、皆既月食を楽しむ、そんな他人にはありふれた風景でも、幼い頃からこの場所で暮らす彼にとっては青春であり、全てだった。しかし時は経ち、建物の老朽化のためにガガーリン団地の解体が決定、それまでの幸せな日々に少しずつ綻びが見え始める。そんな中「アメリカに行きたい」「自由で自分らしく入れる国だから」と想いを語る友人ディアナに「夢はある?」と問われたユーリは、自分の夢を実現するため、彼なりの方法で、団地解体の阻止に向けて動き出す。それまで帰らぬ母を待つばかりだった彼が、壊れゆく団地の中で、自分の心に正直になり、プラネタリウムを作り上げ、アパートの中をバイクで駆け巡る。
また、ポスターには宇宙飛行士を夢見るユーリが憧れる月を見上げる姿が描かれている。映画本編にも多用されている朝と夜の間に一瞬だけ訪れるマジックアワーと呼ばれる幻想的な空の光を切り取ったような、グラデーションが施されたビジュアルとなっている。
■公開情報
『GAGARINE/ガガーリン』
2022年2月25日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
監督:ファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユ
出演:アルセニ・バティリ、リナ・クードリ、ジャミル・マクレイヴン、ドニ・ラヴァンほか
配給:ツイン
2020/フランス/95分/カラー/シネスコ/5.1ch/フランス語/原題:Gagarine/映倫G
(c)2020 Haut et Court – France 3 CINEMA
公式サイト:gagarine-japan.com