12月17日公開の濱口竜介監督作『偶然と想像』が、10月30日より開催される第22回東京フィルメックスのオープニング作品に決定し、あわせて予告編が公開された。

　第71回ベルリン国際映画祭にて銀熊賞を受賞した本作は、その後海外映画祭への招待が続き、9月にハンガリーで開催された第17回CineFestミシュコルツ国際映画祭では最高賞にあたるエメリック・プレスバーガー賞を受賞。今回、日本ではフィルメックスにて初披露となる。

　NHK朝の連続テレビ小説『エール』、『コントが始まる』（日本テレビ系）などに出演する古川琴音をはじめ、中島歩、森郁月、甲斐翔真らが濱口作品初出演。そして濱口組出演経験のある玄理、渋川清彦、占部房子、河井青葉らも出演する。

　公開された予告編では、古川、中島らキャストによる、親友同士の恋バナ、大学教授に教えを乞う生徒、そして20年ぶりに再会した友人という3組のシチュエーションによる会話の様子が描かれている。

　濱口監督は、キャストについて「3つの物語は『偶然』をテーマにしていて、それまで暮らしていた日常からだんだんはみでていく、そのことによって新しい自分を発見していきます。どの物語も役者さんが素晴らしく、自分自身が現場で本当に彼らの会話がおきている感覚になり、そしてその会話に引き込まれていきました。役者さんの演技を見ていただくため、ぜひに劇場にお越しいただけたらと思います」とコメント。

　また、映画祭の受賞については「自宅の近くでリハーサルをしたり、こぢんまりと親密な形で撮影をしていた作品を見つけてくれたベルリン映画祭はじめ、世界中の映画祭に招待していただいていることをとても光栄に思います」と感謝を述べた。

■公開情報
『偶然と想像』
12月17日（金）、Bunkamura ル・シネマほか全国公開
監督・脚本：濱口竜介
出演：古川琴音、中島歩、玄理、渋川清彦、森郁月、甲斐翔真、占部房子、河井青葉
プロデューサー：高田聡
撮影：飯岡幸子
制作：大美賀均
エグゼクティブプロデューサー：原田将、徳山勝巳
製作：NEOPA、fictive
配給：Incline
配給協力：コピアポア・フィルム
2021年／121分／日本／カラー／1.85：1／5.1ch
(c)2021 NEOPA／fictive