『おかえりモネ』は天気予報への意識を変えてくれる 現実ともリンクする大型台風の接近

 菅波が話すのは医者として、難しい状態にある患者には少し先の未来に起こるであろうことをできるだけ具体的に想像出来るように説明するということ。食事が取れなくなっているおじいちゃんの家族には、2~3週間後には体力が落ちて、起き上がることができなくなる、というように。何が起きるか分かっていた方が人間は心が安定し、ちゃんと行動ができるようになる。

「似てると思いますよ。医者と気象予報士」

 菅波の言葉に2人は「どうかな」と照れ合う。この会話はいろいろな解釈ができる。気象予報士試験の本に書いてあった「気象予報士は命を守る仕事です」という文言を思い出せば、確かに似てるとも言えなくはない。あくまで似てるのは百音と菅波(の考え方)であって「どうかな」と言い聞かせているとも取れるし、正直言えばただの2人の惚気でも全然いい。

 最後に記しておかなければならないのは、『あさイチ』(NHK総合)で鈴木奈穂子アナウンサーが伝えていたように、実際に、台風14号が週末にかけて西日本や東日本などに接近する見込みであること。特に青空を見せている関東ではイメージしにくいところが、奇しくも『おかえりモネ』のストーリーとリンクしている。『おかえりモネ』は日々、何気なく見ている天気予報への意識を変えてくれた。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK

関連記事