恒松祐里、『おかえりモネ』東京編で際立つ存在感 誰よりも大人な“すーちゃん”の格好良さ
第73話で明日美は百音と未知と恋愛の話をしていたときに「人の気持ちなんか、ふわふわしたものなんだよ。自分が大好きで、相手も自分のこと好きでいてくれる瞬間なんてね、ホント一瞬しかないんだからね。奇跡だからね! この一瞬を逃したら、次の日にはいろんなことが変わっちゃうかもしれないんだよ。それで変わっちゃったらもう、元には戻らない」と言っていた。明日美は保育園の頃から年イチで告白するくらい、まっすぐに亮に片思いしてきた。初恋の人を一途に思い続ける強さと自分の気持ちを相手に伝える勇気を明日美は持っている。そして、自分から語ることはないが、震災も経験している。自分の思い通りにならない大切なもの、大事な人への思いもまた、彼女を大人にしているのかもしれない。
恋愛話でも「約束して会う、これが大事なの。いつも何となく会うとか、仕事で会うとかじゃダメなんだよ」「恋愛は距離だよ。そばにいることが一番大事なの」など、実感のこもった名言を残す明日美だが、「りょーちん、いなくなって捜されるとか、何ヒロインぶってんの?」「何で地元で頑張ってんのが偉いみたいになるの?」など、相変わらずキレのよいセリフを言い放つ。それが誰かを傷つけたり、責めたりするのではなく、明るく嫌な気持ちを払拭する言葉なので救われるのだ。
型にはまらない存在感と役柄にも貫かれる強さで、活躍の場を広げ続ける恒松祐里が明日美を演じることで、多くの共感を得ている。恋愛マスターとも呼ばれ、人の心の機微が分かる明日美が次の恋の相手に誰を選ぶのか。すーちゃんの新しい恋愛にも期待が膨らむ。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本:安達奈緒子
制作統括:吉永証、須崎岳
プロデューサー:上田明子
演出:一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供=NHK