恒松祐里、『おかえりモネ』『全裸監督』で見せる“2つの顔” 作品を支える高い演技力

 清原果耶主演のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に、ヒロイン・百音の一番の幼なじみ・野村明日美役で出演している恒松祐里。一方で、現在配信されているNetflixオリジナルシリーズ『全裸監督 シーズン2』でも新たなヒロイン・乃木真梨子役を演じるなど今大きな注目を浴びている。

 『覚悟はいいかそこの女子。』(MBS/TBS)での無邪気で明るい学生から、『泣くな研修医』(テレビ朝日系)の負けん気が強い研修医役、映画『散歩する侵略者』では地球人ではない侵略者役など演じる役も幅広く、22歳にして16年ものキャリアとそれに伴う確かな演技力を持つ女優として、恒松はこれまでクリエイターからも高く評価されてきた。

 その演技力から、映画『虹色デイズ』のまり役やドラマ『女子高生の無駄づかい』(テレビ朝日系)のヲタ役など、ヒロインの親友役という立ち位置で単にバイプレイヤーとしてではなく、しっかりとその役の魅力を引き出し、“第二のヒロイン”としてキャラを立たせてきた。

『全裸監督 シーズン2』Netflixにて独占配信中

 そうした高評価が、『全裸監督 シーズン2』での乃木真理子役の抜擢にもつながったのだろう。社会現象にまでなったこの作品で、村西とおる(山田孝之)の第2のミューズとなるAV女優という重要な役だけに、セクシーなシーンはもちろんのこと、ほかの女優役たちとは違う何かを見せなければいけない、まさに恒松の人生を賭けたチャレンジだったことは想像に難くない。

 平凡に過ごしてきた美容部員が村西と出会い覚醒するという役だが、清楚な見た目とは違い、村西に撮ってもらうことで人生が面白くなるんじゃないかという野心があり、最後まで愛を貫き通すという、実はしたたかさも持ち合わせた『全裸監督』ならではのヒロインを自然な流れで表現している。シーズン1のヒロインである黒木香(森田望智)の情熱的で村西の才能に惚れ込んだ愛のキャラとは違い、例え本心から愛されていなくても、ダメになった村西を最後まで見捨てない包容力のある愛を見せるという、続編のヒロインならではの個性も一方で形にしてみせた。

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