田舎町の住民が悪徳弁護士へのリベンジに挑む 『明日に向かって笑え!』予告編公開

 8月6日公開のアルゼンチン映画『明日に向かって笑え!』の予告編が公開された。

 

本作は、第82回アカデミー賞外国語映画賞受賞作『瞳の奥の秘密』の脚本家エドゥアルド・サチェリと主演のリカルド・ダリンが再びタッグを組んだ痛快リベンジ劇。実際に起きた2001年のアルゼンチン金融危機・債務不履行(デフォルト)を背景に描く。なお、本作ではダリンの実の息子で『永遠に僕のもの』で注目されたチノ・ダリンも出演し、初の親子共演を果たした。

 2001年、アルゼンチン。隣人たちとの温かな繋がりが残る寂れた小さな田舎町。放置されていた農業施設を共同で復活させるため、元サッカー選手のフェルミンら住民たちは貯金を出し合うことに。しかし現金を銀行に預けた翌日、金融危機で預金は凍結。しかも、この状況を悪用した銀行と弁護士に騙し取られて無一文となり、絶望のどん底へ。盗まれた財産を奪還して暮らしと夢を勝ち獲るべく、庶民軍団の奇想天外なリベンジ作戦が始まった。

映画『明日に向かって笑え!』日本版予告編

 予告編は、小さな田舎町でガソリンスタンドを営むフェルミンと妻リディアが、寂れた町を立て直すため、町はずれに放置されていた農場施設を買い取って、農協を作ろうと動き出す場面から始まる。古い友人のタイヤ修理店主や列車も止まらない駅の駅長たちなど町民たちはなけなしの貯金から出資に協力し、銀行に預けるが、その直後アルゼンチン金融危機が勃発、しかもその騒動に乗じて、出資金が奪われてしまう。動揺し争う彼らだったが、裏の“カラクリ”があり、悪徳弁護士マンシーが農場を買って穴を掘らせ、地下金庫をつくり奪った金を隠していることを知り、奇想天外なリベンジ作戦を決行に挑むさまが描かれている。

 ボレンステイン監督は本作について、「2001年の経済危機で、アルゼンチンでは実際何百万人もの人々が破産し窮地に追い込まれました。本作では危機の最中、経済的地位の異なる人々が一丸となり、弁護士のマンシーら『エスタブリッシュメント』(体制)に挑戦状を突きつけます。彼らの目的は奪われた夢を取り返すこと。そこで彼らは未知なる領域に踏み入れ、無謀な作戦を実行に移そうとします。心が浮立つ計画ではありますが、ほぼ不可能に近く、それはまるでファンタジーです。でもそこに独特な磁力が生じ、この町の人々が社会の既存システムと立ち向かうために辿る旅が、この物語の核なのです」と語っている。

■公開情報
『明日に向かって笑え!』
8月6日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本:セバスティアン・ボレンステイン 
原作・脚本:エドゥアルド・サチェリ
出演:リカルド・ダリン、ルイス・ブランドーニ、チノ・ダリン、ベロニカ・ジナスほか
配給:ギャガ 
後援:アルゼンチン共和国大使館
協力:インスティトゥト・セルバンテス東京
原題:La Odisea de los Giles/2019年/アルゼンチン/スペイン語/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/116分/字幕翻訳:原田りえ
(c)2019 CAPITAL INTELECTUAL S.A./KENYA FILMS/MOD Pictures S.L.
公式サイト:gaga.ne.jp/asuniwarae

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