川口春奈と横浜流星が衝撃のキス! 『着飾る恋』思わぬ展開への転がりっぷりが面白い
このドラマは、意図的にラブコメディとホームドラマを行ったり来たりする。そのゆらぎの中で、恋と人生が切り離せないものだということの説得力を生む。恋といっても、誰かとの恋愛だけではない。仕事に恋をすることもある。作品に恋をすることもある。何かを好きになること、そのときめきこそが人生を切り開くエネルギーなのだ。真柴が5年もの間、毎日欠かさずSNSを続けてこられたのは、葉山への恋心があっただけではなく、その仕事そのものが「好きだったから」だと気づいたように。
しかし、「好き」だからやっているのか、それともやっているから「好き」になったのかは、なかなか見分けがつきにくいところでもある。単純接触効果、いわゆる「共同生活の甘い誘惑、罠」かもしれないし、もしかしたら最初から心が動かされていたのかもしれない。そこもまた悩み多き人生の醍醐味のひとつ。迷わず突き進むも、大いに迷うのも、どちらも正解ということなのだ。
本来であれば、真柴のことを気になり始めた陽人が誘った花見。それが、香子の人生論を語る場になり、羽瀬の意欲作を生み出すきっかけとなり、そして気づいたら駿と真柴がキスすることになってしまった。その思わぬ展開への転がりっぷりが面白い。あの人のあのひと声がなかったら、今この人とこの場にいない……そんな運と縁が絡み合って人生は紡がれていくものなのだろう。
もしかしたら、背伸びをしなくてもつながる人とは、必然的につながっていくものなのかもしれない。「やるべき」だと思い込んでいたものを、一度手放してみると「自分が見えた」という駿のように。よく見えるようになったときに、もう一度自分の「好き」を掴み直すことができる。
時間に追われながら塗り直していたネイルを休み、活動量に合った靴に履き替え、本当に心を動かされたものを写真に撮って、無理をしないペースでSNSにアップし始めた真柴。その一皮むけたような晴れ晴れしい表情は、香子の着物姿、陽人の包容力、羽瀬の笑顔、そして駿とのキス……にも負けないときめき要素。背伸びをしてきた真柴が、最後に見つける「自分」とはどんな姿なのか。その変わりっぷりが今から楽しみだ。
■放送情報
火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:川口春奈、横浜流星、 飯尾和樹、山下美月(乃木坂46)、 高橋文哉、赤ペン瀧川、丸山隆平、中村アン、向井理、夏川結衣
脚本:金子ありさ
プロデュース:新井順子
演出:塚原あゆ子
編成:松本友香、川島優子
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
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