役所広司、65歳の誕生日記念 西川美和監督最新作『すばらしき世界』新場面写真公開
2021年2月11日に全国ロードショーされる西川美和監督最新作『すばらしき世界』の新場面写真が公開された。
本作は、『復讐するは我にあり』(文春文庫)で直木賞を受賞した佐木隆三の小説『身分帳』(講談社文庫)を原案とした西川監督の最新作。これまで一貫してオリジナルにこだわり続けた西川監督が、初めて実在の人物をモデルとした原案小説をもとに、その舞台を約35年後の現代に置き換え、徹底した取材を通じて脚本・映画化に挑む。
2021年1月1日、満65歳の誕生日を迎えた役所広司が演じるのは、東京の下町の片隅で暮らす三上正夫。見た目は強面でカッと頭に血がのぼりやすい性格だが、真っ直ぐなくらい優しく、困っている人を放っておけない男だ。しかし、彼は、人生の大半を刑務所で過ごしてきた元殺人犯だった。公開された写真では、「今度こそ堅気ぞ」と決意を胸に13年振りに出所した三上の姿が切り取られている。
ビフォー写真では、三上が13年前に裁判を受ける様子や、受刑者の経歴を事細かに書き写した個人台帳である身分帳の写真など収監される前の様子が見てとれる。更生への道を捉えた場面写真では、収監され刑期を全うする三上、出所後、刑務所で培ったミシンの技術を披露する様子、免許の再取得に奮闘する三上の様子など真面目に更生への道を進んでいるかに見える一方で、チンピラに睨みを利かせ一発触発の不穏な場面も伺え、波乱に満ちた三上の人生の再出発の様子が分かる。
三上というキャラクターについて役所は「(三上は)小学校のときの道徳の時間で、学校の先生たちが困った人を見たら助けようとか、そういう正義感について教えてくれるけど、成長していく中で、ほとんどの人がその教えを破っていく。社会に出ると、正義を貫くことはだんだん難しくなってくる。でも、三上はその受けた教育をそのまんま実行していて、人が困っているのを見ると助け る、いじめられる人を見過ごせない。彼は幼い時に学校で言われた『小さな親切をしましょう!』という教えをただ守っているんじゃないですか」と語っている。
■公開情報
『すばらしき世界』
2021年2月11日(木・祝)全国公開
出演:役所広司、仲野太賀、橋爪功、梶芽衣子、六角精児、北村有起哉、長澤まさみ、安田成美
脚本・監督:西川美和
原案:佐木隆三著『身分帳』(講談社文庫刊)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会
公式サイト:subarashikisekai-movie.jp