「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『アス』
リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、リゾート地にいい思い出がないリアルサウンド映画部の安田が『アス』をプッシュします。
『アス』
前作『ゲット・アウト』で鮮烈なデビューを飾ったジョーダン・ピール監督。初監督作品ながら口コミで多大なヒットを記録、アカデミー賞脚本賞まで取ってしまったというシンデレラ監督です。筆者と同じように、何の気なしに映画館に向かい、とんでもないものを見せられた気分になった方も多いのではないでしょうか。
そんな監督が手がけた第2作目『アス』は、3月にアメリカで封切られ、絶賛と大ヒットを記録。日本には6カ月遅れて満を持しての登場となります。大注目である本作の予告編から読み取れるあらすじはこうです。舞台であるカリフォルニア州サンタクルーズは、シリコンバレーの近くにあるリゾート地。ルピタ・ニョンゴ演じるアデレードは、夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンと共にバケーションに訪れます。そこで過去のトラウマがフラッシュバックするアデレード。その夜、家の前に自分たちとそっくりなドッペル・ゲンガーがやってきます。
監督の前作『ゲット・アウト』では、ある目的のために黒人を襲う白人ファミリーの得体の知れなさが恐怖を呼びました。この“得体のしれなさ”を描くことこそ、ピール監督の持ち味ですが、今回監督が選んだ題材はドッペル・ゲンガー。自分そっくりな見た目を持ちながら、一体何を考えているのかわからない、自分に似たようで似ていない。そもそも、こんな赤い服を着た4人が並んで立っているだけで、逃げ出したくなります。