『ロケットマン』監督が明かす制作秘話 「この映画を撮るために生まれてきたのかもしれない」

 8月23日公開の映画『ロケットマン』の監督を務めたデクスター・フレッチャーが、制作の背景を語った。

 本作は、『キングスマン』シリーズのタロン・エガ-トン主演、『ボヘミアン・ラプソディ』の最終監督を務めたフレッチャー監督のタッグで贈る、エルトン・ジョンの半生を映画化したミュージック・エンターテインメント。

 エルトン・ジョンを演じたエガ-トンのほか、『リトル・ダンサー』のジェイミー・ベル、『ジュラシック・ワールド』シリーズのブライス・ダラス・ハワード、『シンデレラ』のリチャード・マッデンらが出演。『キングスマン』シリーズの監督マシュー・ヴォーンと、エルトン・ジョン自身も製作として参加している。

 本作のメガホンを取ったフレッチャー監督は、ミュージカル映画『ダウンタウン物語』(1977年)の少年役で俳優デビューを果たし、その後『サンシャイン/歌声が響く街』(2013年)でフィルムメーカーとしてミュージカル映画を手がけるなど、幅広いスキルで長らく音楽映画を愛してきた。『ボヘミアン・ラプソディ』では製作総指揮を務め、監督のブライアン・シンガーが撮影中に降板した後には、監督を代行し、作品を完成させた。

 そんな前作に引き続き、実在のミュージシャンの半生を描く本作では、主演のエガートンをはじめとする豪華キャスト陣の“生歌・生ダンス・生演奏”が披露され、ミュージカルシーンには“幻想的かつ豪華絢爛な演出”が施され、さらにはエルトン・ジョン本人が製作に入ったことにより、彼の心理描写に迫ったドラマパートが映し出されていたりと、『ボヘミアン・ラプソディ』と一線を画した新たな音楽映画となっている。

 フレッチャー監督は3作目に手がけた『イーグル・ジャンプ』(2016年)で製作のヴォーンやエガートンとタッグを組んでいたり、またその2人も『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2018年)でエルトン・ジョンと共演した経験があったりと、随所で繋がりがあった面々が再会を果たすこととなった本作。フレッチャー監督はオファーを振り返りながら、「自分はこの映画を撮るために生まれてきたのかもしれないと思ったよ。これは自分にとって個人的な意味合いを持つ映画なんだ。強い結びつきを感じる。この映画がすごく誇らしいし、観客の人にも大いに楽しんでほしいよ」と特別な想いを明かしている。

 さらに、ヴォーンやエルトン・ジョンは撮影現場のディレクションをすべてフレッチャーに一任していたようで「“こうするべきだと思うようにやってくれ。自分のビジョンを実現させてくれ”と、言われていたんだ。こういう機会はめったにないよ。自分のビジョンを作り上げる自由を得るなんて、クリエイティブに携わる人間にとっては理想的なことだ。自分が刺激的だと思ったもの、面白いと思ったもの、美しく、面白く、華やかで、想像力がかき立てられ、インスピレーションに満ちていると思ったものを全部活用して詰め込むことにした。そんなことができるのは特権だし、喜びだよ」と、本作に込めた熱い情熱を語った。

■公開情報
『ロケットマン』
8月23日(金)全国ロードショー
監督:デクスター・フレッチャー
脚本:リー・ホール
製作:マシュー・ヴォーン、エルトン・ジョン
キャスト:タロン・エガ-トン、ジェイミー・ベル、ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデン
配給:東和ピクチャーズ
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