『インハンド』山下智久×濱田岳、心の通じ合ったバディに 磯村勇斗登場で物語は最終章へ

 高家演じる濱田岳の芝居は、第1話から比べて徐々に目立ったものへと変化している。第6話ではあきらかに長い一人芝居を、第8話では“迷探偵タカイエ”と呼ばれる推理芝居も飛び出していた。第9話ではノリツッコミは通常運転に。母・良子(宮崎美子)に好きな落語を披露するという、濱田が出演していた朝ドラ『わろてんか』(NHK総合/2017年)を彷彿とさせる場面もある。そこに生まれ故郷・栃木の訛りも入っているのだから、なかなか癖が強い。決定的なのは病院に潜入する際、ノリノリな高家に紐倉が「お前キャラ変わってないか?」とツッコミを入れるシーン。濱田は『わろてんか』にて朝ドラとしては異例のアドリブを入れていたことで知られているが、『インハンド』においてもその片鱗が垣間見えることを期待したい。

 また、第9話より最終回へのキーパーソンとして福山和成(時任三郎)の息子・新太(磯村勇斗)が登場した。5年前にフューチャージーンのCEOになった父はすっかり変わってしまったこと、そして新太は「力にならせてもらえませんか?」と紐倉たちに手を差し伸べてくる。第10話では、高家の故郷・栃木県相羽村を舞台に、謎の感染症が発生。裏切り者の存在、紐倉と福山の師弟対決……と様々な思惑が交差する中で、新太がどのように絡んでくるのかが見所になっていきそうだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
金曜ドラマ『インハンド』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:山下智久、濱田岳、菜々緒、藤森慎吾、高橋春織、酒井貴浩、田口トモロヲ、松尾貴史、光石研
原作:朱戸アオ『インハンド』(講談社『イブニング』連載中)
脚本:吉田康弘、田辺茂範、福田哲平
プロデューサー:浅野敦也(TBSスパークル)、佐藤敦司(TBSスパークル)
演出:平野俊一、岡本伸吾、青山貴洋
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/inhand/

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