『トレース~科捜研の男~』は錦戸亮の新境地を引き出せるか 新木優子&船越英一郎にも要注目
主演を務める錦戸亮は、2011年に放送されていた『全開ガール』(フジテレビ系)以来の月9出演であり、初の月9主演でもある。昨年は大河ドラマ『西郷どん』(NHK総合)で西郷従道を演じ、主演としては2017年放送の『ウチの夫は仕事ができない』(日本テレビ系)以来、およそ1年半ぶり。
『ウチの夫』と比べると、『トレース』で演じる真野は正反対のクールなキャラだ。協調性がない性格は、虎丸から目の敵にされ、「科捜研は言われたことだけやってりゃいいんだよ!」と怒鳴りつけられる始末。「俺の勘だ」が決めゼリフの虎丸に、「気持ち悪い」とボソッとつぶやく真野には、「鑑定結果こそが真実」という信念がある。考え得るすべてを追求し、真実に繋がるかけらを探すのが科捜研の仕事というのが、彼の揺るぎない意志。一貫して冷静でありながら、被害者を思う優しい心を持つ。第1話でサブリミナル的に映し出された、幼い頃の陰惨な事件の経験や壇浩輝(千原ジュニア)の存在が、これから物語の鍵となっていくと同時に、錦戸の新たな演技を引き出す要素となっていきそうだ。
また、物語の軸に真野を置きながら、彼に感化され成長していく沢口ノンナ、何度も衝突しつつも真野を気になる存在として研究所に訪れてしまう虎丸良平との関係性も、このドラマの見どころの一つ。虎丸の公式の設定には「真野の過去に何かがあることに気づき、興味を持つようになる」とあり、彼らがどのように真野の過去と対峙していくかが、今後の大きなポイントとなっていきそうだ。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter
■放送情報
『トレース~科捜研の男~』
2019年1月7日(月)スタート 毎週月曜21:00〜21:54放送
出演:錦戸亮、新木優子、山崎樹範、岡崎紗絵、矢本悠馬、山谷花純、加藤虎ノ介、小雪、遠山俊也、篠井英介、船越英一郎
原作:古賀慶『トレース~科捜研法医研究員の追想~』(ノース・スターズ・ピクチャーズ『月刊コミックゼノン』連載)
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵
脚本:相沢友子
演出:松山博昭、相沢秀幸、三橋利行
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/trace_drama/