話題の理由は“徹底したリアリティ”!? 『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』監督とE・モスが語る

 第69回エミー賞ドラマ部門最多8部門制覇、第75回ゴールデングローブ賞TVシリーズ(ドラマ部門)主要2部門受賞を果たした、『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』のシーズン1が、2月28日によりHuluで独占配信される。このたび、主演のエリザベス・モスと、リード・モラーノ監督のコメントが公開された。

 マーガレット・アトウッドのディストピア小説をテレビドラマ化した本作は、環境汚染が原因で少子化が深刻化し、妊娠ができる健康な身体を持つ女性は、家族、仕事、財産、人権を突然奪われ“子供を産むための道具=侍女”として上流階級の夫妻のもとに送り込まれることが法律で定められた世界が描かれる。“侍女”としてウォーター・フォード司令官に仕えることになった主人公ジューンは、“オブフレッド”という名を与えられ、自由を許されない理不尽な世界の中でもがき苦しむが、生き別れとなった愛娘ハンナにもう一度再会することを願い、生き抜くことを決意する。

リード・モラーノ監督(右)

 メガホンを取ったモラーノ監督は、「衝撃的な世界である一方で、“見覚えのある世界”を描写するにあたって、徹底してリアリティを追求した」と、センセーショナルな設定の裏に隠された、“女性の生きる強さ”という普遍的なテーマについて言及。続けて、「ダークな世界観が描かれているけれど、ドラマが持つ要素はそれだけじゃないわ。脚本や原作のマーガレット・アトウッドの小説が見せてくれた世界はとても興味深いものだったから、作中にはその世界観をさらに広げられるような風刺や皮肉要素が多く込められているの」と、本作に込めた要素を明かした。

 一方、主人公ジューンを演じたモスも、「プロデューサーと私は、人に焦点を当てた作品にしたいと考えていたの。このような世界や状況で生きなければならない女性の物語よ。現実味があって偽りのない作品にしたいと思ったの」と述懐。モラーノ監督同様に、「複雑さと恐怖と恐ろしい真実が隠されている一方で、独特なユーモアもある。愛やロマンスもあれば、元気づけられる前向きさもあって、希望と感動に心揺さぶられるような場面もある」と、ダークな側面だけでは語りつくせない、様々なテーマを持つ本作の魅力を語った。さらに、「私が今まで観たり携わってきた作品とは、全く異なるトーンを醸し出す作品。未だかつて観たことがないような作品になっているわ」と自信を覗かせた。

■配信情報
Huluプレミア『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン1(全10話)
2月28日(水)から独占配信スタート、以降毎週水曜日に1話ずつ追加予定(字・吹)
クリエイター:ブルース・ミラー
監督:リード・モラーノ
原作:マーガレット・アトウッド 『侍女の物語』(早川書房)
出演:エリザベス・モス、イヴォンヌ・ストラホフスキー、ジョセフ・ファインズ、マックス・ミンゲラ、マデリーン・ブルーワー、アレクシス・ブレデル、アン・ダウトほか
(c)2017 MGM Television Entertainment Inc. and Relentless Productions LLC. All Rights Reserved. (c)2017 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.happyon.jp/the-handmaids-tale

関連記事