『監獄のお姫さま』出演が大きな転機に? 伊勢谷友介、“いじられる悪役”で新境地

「冷酷無比で、女性を殴る蹴るといったステレオタイプな悪人ではなく、どこか憎めないキュートさも持ち合わせているモテ男、このバランスは伊勢谷さん以外の役者では成立しづらかったように思います。吾郎の息子の名前が“勇介”であることが象徴するように、もしかすると宮藤さんも伊勢谷さんに“あて書き”した部分があったのかもしれません。宮藤さんだけではなく、小泉今日子さんをはじめとした強者の共演陣も一緒になって、伊勢谷さんをイジって楽しんでいる感じ。それが視聴者にも伝わったのかなと。事実だけ並べれば極悪人にもなりかねないイメージから、人間としての弱さも持ったキャラクターにできたのは大きかったですね。もしかすると、素の伊勢谷さんも、板橋吾郎のようにどこか隙をもったキャラクターなのかもしれないと感じさせました」

 2017年は映画4本に加えて、本作への出演と大活躍だった伊勢谷。来年は、奥浩哉原作の映画『いぬやしき』への出演が決まっているが、再び民放連続ドラマでも、その演技を楽しみたいものだ。

(文=石井達也)

■放送情報
火曜ドラマ『監獄のお姫さま』
脚本:宮藤官九郎
プロデューサー:金子文紀、宮崎真佐子
演出:金子文紀ほか
出演:小泉今日子、満島ひかり、伊勢谷友介、夏帆、塚本高史、猫背椿、池田成志、坂井真紀、森下愛子、菅野美穂
主題歌:安室奈美恵「Showtime」
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/pripri-TBS/

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