『ひよっこ』あかね荘の住人が旅立つ姿に涙……“永遠の25歳” 早苗がつかんだ幸せ

 最終週の放送も中盤を迎えたNHKの連続テレビ小説『ひよっこ』。みね子(有村架純)とヒデ(磯村勇斗)のカップルが誕生し、愛子(和久井映見)と省吾(佐々木蔵之介)がようやく“2番目の恋”として2人の人生を歩き出した。さらには、これまで想い続けてきた時子(佐久間由衣)でなはく、三男(泉澤祐希)がさおり(伊藤沙莉)を選ぶ決心をして、告白した。登場人物たちみんなが幸せになっていく展開に、心が躍る。

 昨日9月26日放送回にも、もうひとり、愛する人の元へ旅立っていった女性がいた。みね子たちが暮らすあかね荘の住人・早苗(シシド・カフカ)である。早苗は、みね子の住んでいる部屋のちょうど真下の部屋に暮らしており、みね子が引っ越してきてばかりの頃は目覚まし時計の音で早朝に起こされることを迷惑がっていた。まだ顔を合わせたばかりの2人だったが、みね子が目覚まし時計をセットし忘れ、音が鳴らなかった時には、どうも心配になった早苗が、様子を見に来る場面もあった。

 早苗は、常に何かにいら立っているようで、周囲の人間に対する言葉もきつい印象を受けていた。だが、当時のあかね荘の住人だった島谷(竹内涼真)からは、「早苗さんはそんなに冷たい人ではないと思うけどな。本当に冷たい人はあんなに人のこと長く語ったりしないと思う。みんなとの会話を楽しんでいる。実はおしゃべり好きな人で、照れ隠しで意地の悪い言い方しかできない」と性格を分析されており、クールに見えていた早苗も実は、これまでも本作に登場してきた可愛らしい“乙女たち”のひとりであることが明るみになっていった。

 これまで早苗は、数々の悩める女子たちを相談を聞き、そっと抱きしめてきた。みね子が、記憶喪失になった父・実(沢村一樹)と再会した翌日、無理に元気を出して出勤しようとするみね子に対して、早苗は無言で抱きしめ、背中を押した。さらに早苗は、バー月時計でたびたび開かれてきた「月時計会議」で、島谷をめぐってみね子と由香の間にあったしがらみを解き、みね子と世津子(菅野美穂)が触れられずにいた実・雨男に関しても、互いに話し出すきっかけをつくった。

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