『キングコング:髑髏島の巨神』ジョーダン・ボート=ロバーツ インタビュー

『キングコング』監督が語る、日本のポップカルチャーとコングの関係性 「どのキャラも尊敬する宮崎駿監督のアニメに出てきそうでしょう?」

「目指したのは神話の創出です」

 

ーー日本のポップカルチャーが本当にお好きなのですね。

ロバーツ監督:ええ。だからこのオープニングのシーンは、日本刀とコングなのです(笑)。僕の好きなものを同時にスクリーンの中に存在させたいと。しかもその日本刀の持ち主の名前がイカリグンペイです。イカリは『エヴァンゲリオン』の主人公の名前、グンペイはゲームボーイの生みの親の方の名前を使わせていただきました。日本のゲーム文化が大好きなので。

ーーなるほど! 最後にお聴きしたいのですが、もちろん映画というのは観客が自由に解釈し楽しめばいいのですが、監督が本作に託したメッセージというのがあるとすれば、それはなんですか?

ロバーツ監督:僕が目指したのは神話の創出です。現代はテクノロジーがいきつくところまでいき神話がなくなってしまった。でも神話というのは“この世には人間の手に負えないなにかがある” “人間は、実はこの世界のことをほんのちょっとしか知り得ていない、まだまだ知らないことがいっぱいあるんだ”ということを教えてくれます。そういう神話のようなお話を作りたかったのかもしれません。コングは決して人間がコントロールできない“すごいもの”なのです。

ーー素敵です!ありがとうございました!

 本当に優しい方でした。すごく髭が印象的で(笑)。特に理由もなくほうっておいたら伸びちゃったとのこと。話していてわかったのは、すごい映画ファンであり日本のポップカルチャーを愛しているのですね。そういう自分の好きなものを全部つめこんだのが、この『キングコング:髑髏島の巨神』なのです。この映画には怖い怪物たちが登場しますが、グロいけれど決して不快ではない。それは監督がひとつひとつのキャラに愛をこめて描いているからかもしれません。

(取材・写真・構成:杉山すぴ豊)

■公開情報
『キングコング:髑髏島の巨神』
3月25日(土)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか3D/2D/IMAX公開
出演:トム・ヒドルストン、ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、MIYAVI、ジョン・C・ライリーほか
監督:ジョーダン・ボート=ロバーツ
日本語版吹替キャスト:GACKT(ジェームズ・コンラッド役)、佐々木希(メイソン・ウィーバー役)、真壁刀義[新日本プロレス](レルス役)
(c)2016 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC., LEGENDARY PICTURES PRODUCTIONS, LLC AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED
公式サイト:www.kingkong-dokuro.jp

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