石田ゆり子 × 井浦新、禁断の恋を描く『コントレール』真のテーマとはーー緊迫の最終回に向けて

 しかし、その直後、驚愕の展開が訪れる。情緒不安定なまま事件現場を立ち去る圭子の身を案じ、慌てて追いかける瞭司。その次の瞬間、圭子と瞭司は、交通事故に遭ってしまうのだ。頭から血を流し、意識不明の重体に陥ってしまう瞭司。果たして、彼は意識を取り戻すのだろうか。仮に意識を取り戻したとするならば、そこで彼は何を思うのか。そして、瞭司の安否を心配する文が、最終的に選び取るものとは? 最終回のタイトルは「明日、ひこうき雲が」。文のかつての店の名前であり、瞭司にとっては人を殺めたときに見た風景でもある“ひこうき雲”。“許されざる恋”を描く以上に、「過去」を忘れるのではなく「過去」と対峙する人々の苦悩を、あるいは“すべてを知った人間が、それでもなおかつ選び取るもの”を描いたドラマとしての『コントレール』。その最後を、今から心して待ちたいと思う。

■麦倉正樹
ライター/インタビュアー/編集者。「CUT」、「ROCKIN’ON JAPAN」誌の編集を経てフリーランス。映画、音楽、その他諸々について、あちらこちらに書いてます。

■ドラマ情報
『コントレール~罪と恋~』
NHK総合毎週金曜夜10時〜
脚本:大石静
出演:石田ゆり子、井浦新、原田泰造、ほか

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