スパイダーマンはどう映画化されてきた? 今夜放送『アメイジング・スパイダーマン2』に寄せて

 そして、次期監督のジョン・ワッツ。過去作の『クラウン』や『コップ・カー』を踏まえると、スパイダーマンシリーズのお馴染みのテーマ「大いなる力は大いなる責任を伴う」について、ライミ版やウェブ版以上にクローズアップしていくと、筆者は予想している。ワッツの過去2作には、「不相応な力や物を手にすることから起こる悲劇」がテーマとして貫かれているからだ。

 しかし、やはり原作『シビル・ウォー』でのスパイダーマンの展開、また、『SPIDER-MAN:Homecoming』(原題)にてアイアンマン=トニー・スターク(ロバート・ダウニーJr.)の登場を考慮すると、もちろん不明な部分が多い。次回作に関してあれこれ考えを巡らせることも、ファンの楽しみのひとつだ。今夜放送の『アメイジング・スパイダーマン2』は、シリーズファンになるための絶好の機会と言えるだろう。

■梅澤亮介
1988年生まれ。ネットニュースメディア勤務の兼業映画ライター。同人誌「ことばの映画館」でも執筆。クライムサスペンスが守備範囲。マシュー・ヴォーン信者。

■番組情報
『アメイジング・スパイダーマン2』
4月29日 夜9時から日本テレビにて放送
監督:マーク・ウェブ
出演:アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、ジェイミー・フォックス

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