RCサクセション「上を向いて歩こう」、阿部サダヲ主演『殿、利息でござる!』主題歌に

忌野清志郎(c)Babys

 阿部サダヲが主演を務める映画『殿、利息でござる!』の主題歌が、RCサクセションの「上を向いて歩こう」に決定した。

 本作は、磯田道史が2012年に発表した『無私の日本人』の一編「穀田屋十三郎」を原作に、『予告犯』『残穢【ざんえ】—住んではいけない部屋—』の中村義洋監督が映画化した歴史エンターテインメント。江戸中期の仙台藩吉岡宿を舞台に、藩にまとまった金を貸し、毎年の利子を全住民に配る“宿場救済計画”で、困窮する宿場町を立て直す庶民たちの姿を描く。

 阿部サダヲが主人公の穀田屋十三郎を演じるほか、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、松田龍平、千葉雄大、羽生結弦らが出演する。

 このたび、RCサクセションが唄う、坂本九の「上を向いて歩こう」のカバー曲が主題歌に決定した。RCサクセションの「上を向いて歩こう」は、1980年に発表された5thアルバム『PLEASE』のリイシュー版で2015年に発売された『PLEASE+4』に収録されている。

 池田史嗣プロデューサーは、この楽曲を主題歌にした理由として、「まず、曲から決めました」と明かしながら、「目の前の問題と向き合いながら、悲しみをこらえ、未来に向かって進んで行く庶民にとって、これ以上の応援歌はありません」と語っている。RCサクセションのカバーバージョンにした理由については、「そこに込められたスピリットが今回の映画製作の志と完全に共鳴したから。勿論、監督も私もRCサクセションの大ファンです」と答え、「清志郎さんはライブのクライマックスでよく『上を向いて歩こう』を歌い、その際に必ず「日本の有名なロックンロール!」と紹介していたのは有名な話。“キング・オブ・ロック”忌野清志郎さんは、原曲が持つ単なる歌謡曲に留まらない魅力から、「名もなき者が持つ強さ」いう、ロックにとって何よりも大切なマインドを感じ取っていた(だからこそ大胆にアレンジしてカバーした)…のかもしれません」とコメント。

 また、『殿、利息でござる!』との関連性については、「江戸時代であれ現代であれ、例えお上が頼りなかったとしても、庶民は賢くたくましく、勇気を出して、上を向いて生きていかなければならない」と江戸時代と現代で変わらないことに言及しながら、「勇気ある人々のドラマを締めくくり、映画を観てくれた方々に爽快なエネルギーを受け取っていただくには、時代やジャンルなど関係なく、この曲しかないと確信しています」と語っている。

主演:阿部サダヲ(穀田屋十三郎役) コメント

発表しちゃうんですね。
最後清志郎さんの声が聴こえてくるとは思っていなかったので感動しました。
発表しなくていいのに…(笑)

中村義洋監督 コメント

このたび、映画のエンディングにRCサクセションの『上を向いて歩こう』を使わせていただきました。
理由についてあまり多くは語れません。
プロデューサーから「どうでしょう?」と提案され、迷わず「イイね!」と答えました。
歌詞はみなさんご存知の通り。久しぶりに聴いてみて、なぜこの映画を、どうしても今作らねばならないと思ったのか、それを思い出させて頂きました。
清志郎さんはこの曲をライブで演奏する時、「日本の有名なロックンロール!」と紹介していました。
それには、こんなすごい曲があるんだぜ、という意味もあったと思います。
それは、こんなすごい人がいたんだぜ、という、この映画を作る意義にも合致したような気がしています。

池田史嗣プロデューサー(松竹) コメント

映画のラストを飾る歌を、最も敬愛するアーティストが歌った、一番大好きな日本語楽曲にできたら…
ただの夢物語として一笑に付されるかと思いきや、中村監督が「それで行こう!」と即答してくれ、(お二人共お亡くなりになっているだけに)たぶん交渉は困難を極めるだろうと思いつつ、恐る恐る権利元に打診してみたところ、忌野清志郎さん、中村八大さん共に事務所の方に予想以上に好意的に受け止めていただき、実現に至ることができました。
偉大な先人の宝物のような歌を使用できたこと、幸せであると同時に身が引き締まる思いでいます。
国民的名曲を主題歌にいただいた本作、オールスターキャスト&まさかの羽生結弦さん友情出演で既に話題ですが、作品そのものは笑って泣いて、最後は爽快な国民的歴史エンターテイメントとして、ついに完成しました。
劇場でお楽しみいただけたら幸いです。

RCサクセション『PLEASE +4』(c)ユニバーサル ミュージック

■公演情報
『忌野清志郎 ロックン・ロール・ショー 日比谷野外音楽堂 Love&Peace 2016年5月7日』 
5月7日(土) OPEN16:00/START16:30/FINISH20:15(予定)

会場:日比谷野外大音楽堂

料金:全席指定 6,960円(税込)※手ぬぐい付

チケット一般発売:4月2日(土)10:00~

出演:
忌野清志郎、黒猫チェルシー、サニーデイ・サービス、シアターブルック with 仲井戸麗市・TOSHI-LOW・梅津和時(A.Sax)・片山広明(T.Sax)、JUN SKY WALKER(S)
Field Design:Candle JUNE

お問合わせ:SOGO TOKYO 03-3405-9999(日・祝除く12:00~13:00/16:00~19:00)
※雨天決行・荒天中止

■公開情報
『殿、利息でござる!』
5月14日(土)全国公開
原作:磯田道史『無私の日本人』所収「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
出演:阿部サダヲ、瑛太、妻夫木聡、竹内結子、松田龍平 ほか      
監督:中村義洋      
製作:「殿、利息でござる!」製作委員会
配給:松竹
(c)2016「殿、利息でござる!」製作委員会
公式サイト:www.tono-gozaru.jp

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