『ONE PIECE』サンジ、麦わらの一味における“真の役割”とは? 最新話で見えた、ルフィやゾロとの新たな関係性

※本稿は『ONE PIECE』最新話までのネタバレを含みます。連載を未読の方はご注意ください。

 ついに麦わらの一味が誇る海の一流料理人・サンジの覇王色覚醒が描かれた『ONE PIECE』最新第1197話。長く解決策が見出せなかった弱点を克服したサンジが、さらに一段階、大きくレベルアップしてみせた。

 今回はサンジの「自己愛」や覇王色での強化が描かれた『ONE PIECE』最新話の注目ポイントについて、ワンピース研究家の神木健児氏に話を聞く。

「サンジの覇王色覚醒は、やっぱりアツかったですね。パリッという音とともに覇王色が出始めるその瞬間が描かれたのは初めてだと思うので、それもファンとしては面白いシーンでした。サンジ自身は、まだ『度を超えた武装色』だと思っているのかもしれません。彼がいつ覇王色を自覚するのかも、気になるところです。サブタイトル『愛とは防御力』の通り、攻撃と見紛うほどの防御力を覇王色覚醒で手に入れたのも、素晴らしかったです。最後の名も無き技もかっこよくて、これまでの必殺技が炎系だったのに対し、光速のようなハイスピードの蹴りという感じです。『受けたのに攻撃したような防御力』の脚で実際に攻撃をすれば、超高威力になるのは間違いないでしょう。ルフィとゾロに加えサンジも覚醒し、船長と両翼の3人が全員覇王色持ちになりました。ついにルフィが海賊王になる準備が、整ったように感じますね」

 「自己愛」がないと言われていたサンジだが、最新話では見事に優しさという魅力を失わずに弱点を克服してみせた。

「サンジは『自己愛』が足りないと、前話から言われていました。そして最新話ではサンジが、生まれの影響で死にたがっていたことを自覚し、そのうえで恩に報いるために自分の体を守るという『自己愛』を獲得しました。2年間の修行でイワンコフから『自己愛』がないとアドバイスをされていたサンジですが、当時はそれを言われても意味を理解し覇王色を覚醒させることは不可能だったのでしょう。ホールケーキアイランド編で、別れた家族と再会し、母の愛を知り、そして一味の仲間からの信頼を実感しました。それがあったからこその覚醒だったんだと思います。ヴィンスモーク家に利用されるところだったシャーロット家との婚姻騒動が、結果的にサンジの強化を大きく助けた形です」

 眉毛が形を変える描写もあったが、サンジの眉毛の変化は以前から描かれていた。

「サンジの眉毛は、『魔神風脚(イフリートジャンブ)』を発動する際にも変化していました。尾田先生はSBSで、サンジの眉毛が変わるのは『科学の力が発現した』という旨のコメントをしています。『魔神風脚』を発動すると、元は真逆の眉毛が、ほかの兄弟と同じように『66』になるんです。そして、少し経つと眉毛が元に戻る。本話ではその元に戻るシーンが、初めてしっかりと描かれましたね。個人的にはもっとパッと戻っていると思っていたので、『ズズズ』と戻っていたのにびっくりしました。母であるソラが、命懸けで自身の感情を守ったことを思い返しているなかでの眉毛が戻るシーンは、胸にきました」

 サンジがゾロに語りかけるシーンで、胸を熱くさせたファンも多いだろう。

「覇王色で、攻撃するような防御力を手に入れたサンジ。ゾロがルフィの『剣』になり、自身がルフィの『盾』になるという、彼の考え方もめちゃくちゃかっこよかったです。まず、サンジが『ゾロ』と呼ぶこと自体が、ファンからすると胸熱なんですよね。もちろん過去にも呼んだことはあったんですけど、ここまで真剣に、しかも本人を呼ぶわけではなく心のなかで呼びかけるように口にしたのは初めてでしょう。ワノ国編でも感じましたが、普段はいがみ合っている2人も、やはり心の底では互いを信頼しているんだなと感じられるシーンでした。エルバフに伝わる太陽の神・ニカのシルエットで、ニカは剣と盾を持っています。まさしく、ルフィを支える両翼の存在を表現しているように見えますよね。もちろん最後はルフィが勝つことに期待ですが、世界政府、そしてイムとは3人が中心になった全員で戦うのでしょう。サンジがついに神の騎士団とも対等以上に戦えるようになり、今後描かれる大きな戦いへの、ワクワク感が非常に高まりました」

 エルバフでの、両翼vs神の騎士団の戦闘はまだ決着していない。決定打を与える手段を手に入れたサンジ、そしてゾロが、神の騎士団とどのような戦いを繰り広げるか注目だ。

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