”普通”の学生ならこれぐらい余裕? 元祓い師 × モテ男バディ『フェノメノン』

【漫画】”普通”の学生はこれぐらい余裕?

 普通に憧れる“元祓い師”の少年は、普通を求めて屋上で漫画を読む。そんな彼をなぜか待っていたのは、いつも女子に囲まれている普通とは無縁のモテ男で……。

 名家に生まれた少年が自分の運命に立ち向かうバトル漫画『フェノメノン』が、Xにアップされた。今回は作者である漫画家・とどろ(@binakabinaka)氏に、本作を創作した経緯や登場アイテムが持つ意味について、話を聞く。(青木圭介)

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『フェノメノン』(とどろ)

ーー本作を創作した経緯を教えてください。

とどろ:元々本作は、半年前に新人漫画賞に応募するために描いた作品です。以前から霊などの存在に興味があり、悪霊退散に般若の面を合わせたらすごくかっこよくなるのではと思って、制作を始めました。

ーー主人公の覚醒アイテムが“般若の面”なのが印象的でした。

とどろ:子供の頃は般若の面が怖かったのですが、大人になって改めて見ると、かっこよく感じるようになりました。私自身ネガティブな人間なので、もし般若の面を被ったら心と体を守ってくれる鎧になってくれたり、自分を後押ししてくれたりするのではないかと。一族に伝わるアイテムの設定ですが、主人公にとっても面を被ることが、過去の自分に打ち勝つ一歩になってほしいと考えていました。

ーー“異質なバックボーンを持ちながら普通に憧れる主人公”を描くうえで、意識したことはありますか?

とどろ:辛い過去から逃げ切るのではなく、どう向きあい乗り越えられるのか、あるいは一緒に歩めるのかを意識しました。私自身にも問いかけながら、過去と向き合うことで人は少しずつ強くなれるのではないかと、考えていました。

ーーバディである邑神凰剣(いかみ こうけん)はどのように考えたキャラクターですか?

とどろ:逃げたがる主人公を引っ張り出せるのは変態しかいないと思ったので、「祓い師界の変態オタク」をキーワードに考えていました。しかしただの変態では面白くないと思い、学校一のイケメンでモテ男子という要素も入れることで、どこか憎めなさも演出しています。よく描けたキャラだと自負しています。

ーーアクションシーンを描く際に意識したことは?

とどろ:アクションシーンは好きなのですが、描くのが苦手なんです。なので、一つ一つ丁寧なコマ割りを心がけ、動きが伝わるように描きました。特に、静と動の描き分けを意識しています。

ーータイトル『フェノメノン』には、どのような意味が込められているのでしょうか?

とどろ:「フェノメノン」という言葉には、「驚異的な出来事」という意味があります。辛い過去に立ち向かう姿は、まさに驚異的だと思います。生きていくなかで、少しでも過去と向き合おうとしたこと自体が、「フェノメノン」です。そんな自分をぜひ誇ってほしいという思いが、読んでいただいた方に伝わったら嬉しいです。

ーー本作のなかで、とどろ氏自身が気に入っているポイントを教えてください。

とどろ:般若の面が割れる見開きのシーンと、それを金継ぎで修復する主人公が好きです。面が割れる見開きのシーンを描きたくて話を作っていたので、ここは思い入れがあります。般若の面の向こうでは鎧が剥がれた生身の自分。そして過去と向き合い一歩前進した主人公は、恐怖に立ち向かった証のような、勲章の涙を流しています。主人公がそんな面を金継ぎで修復することで、一族や、ライバルである邑神凰剣への恩返しを表現しました。修復した面を常に持ち歩いているのは、主人公なりに過去と向き合った結果だと考えています。

ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?

とどろ:今後は男女の主要キャラが出てくる作品を、もっと描いていきたいと思っています。女性キャラを描くのが苦手というわけではないのですが、かっこよさを意識すると男性キャラに行き着いてしまうことが多いです。これからは女性ならではのかっこよさや、男女それぞれのかっこよさ、そして2人の関係性から生まれる面白さも描いていきたいです!

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