憧れの先輩の裏の顔は超ブラック? “特別じゃない少女”の学園奮闘記がまぶしい

憧れの先輩の裏の顔は超ブラック?

 何をしても平均的で、誇れる特技や功績がないと悲観する少女。そんななか、生徒会長の素晴らしいスピーチに感銘を受け、衝動に駆られ生徒会に入会する彼女だが……。

 自分を諦める女子高校生がそれでも努力をする短編漫画が、Xにアップされた。今回は作者である漫画家・斎藤栞(@saito_shiorii)氏に、本作を創作した経緯やキャラクター制作のこだわりについて、話を聞く。(青木圭介)

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(作:斎藤栞)

ーー本作を創作した経緯を教えてください。

斎藤栞:これまで商業誌で3作品くらい連載をしたんですけど、正直どの作品も思うような結果を出せなかったんです。元々自己肯定感があまり高くないのもあって、私には才能がないと落ち込むことも多くて。そんななかで思い出したのが、2、3年前に商業誌での連載企画としてボツになってしまった、本作の企画でした。

 元々本作は梨央ちゃんと会長の恋愛要素を中心にしてたんですけど、私自身の気持ちを照らし合わせて“特別じゃない主人公”の奮闘や人間ドラマに焦点を当て、考え直そうと思いました。なので本作は、ボツになってしまった連載企画を読切として形にした作品で、主人公の梨央ちゃんは自分を重ね合わせて描いているんです。

ーーご自身を重ねて考えられた主人公を描くなかで、特にこだわったことは?

斎藤栞:梨央ちゃんを描くうえでこだわったのは、“素直さ”ですね。これは個人的な意見なんですけど、私は人が生活するうえで一番大切なのは“素直さ”だと思っているんです。感じたことを相手に直接伝えたり、自分の未熟な部分を受け止めたり。そういったことをしっかりと重ねていくことで、成長に繋がったり相手と尊敬しあえる関係になれたりすると思うので、梨央ちゃんは素直な子になるよう意識しました。

ーー毒舌でありながらも人の努力をしっかりと見ている、高雄会長のキャラクターも魅力的でした。

斎藤栞:会長は毒舌な部分が目立つと思うんですけど、嫌われてほしくないなと思いながら描いていました。厳しい物言いはあるけど、しっかりと周りを見ていて、褒めるところはしっかりと褒める。厳しい人ではあるものの、読んでいただいた方に好かれるキャラクターになってほしかったんです。

ーー主人公と高雄会長以外の生徒会メンバーはどのように考えましたか?

斎藤栞:連載企画として考えていたときは、梨央ちゃんと会長しか生徒会のキャラクターは決まっていませんでした。でも、青春のわちゃわちゃ感を出したくて、読切として描くタイミングでほかのメンバーも考えたんです。わちゃわちゃしている感じを描きたかったので、メンバーや全体のバランスも楽しそうな雰囲気を意識しています。

 ちなみに、梨央ちゃんや会長以外のメンバーも設定はちゃんと決まっているので、今後どこかで描けたら嬉しいです!

ーー本作のなかで、斎藤栞氏自身が気に入っているポイントを教えてください。

斎藤栞:失くしてしまったプリントを、1人で探している梨央ちゃんのもとに、会長が来る描写がありますよね。会長が「諦めるな 全力を尽くせ」と言うここのシーンが、お気に入りです。自分自身がこのセリフを誰かに言ってほしいと思いながら、熱意を持って描いたシーンです。

ーー斎藤栞氏が漫画を描き始めたきっかけは?

斎藤栞:中学時代と高校時代に吹奏楽部に入っていたんですけど、吹奏楽部が舞台の少女漫画である『青空エール』(河原和音/集英社)に、当時めちゃくちゃハマりまして。すごく影響を受けて、自分自身非常に救われたんです。そこで私も人の背中を押せるような、こんな作品を描いてみたいと思いました。そして、そのまま高校卒業後に漫画制作の専門学校に通い始め、漫画家を目指し始めた形です。

ーー最後に、今後の漫画家としての展望を教えてください。

斎藤栞:やっぱり、商業でオリジナル作品を連載したいです。部活とか仕事とか、活動を頑張っている方の背中を少しでも押せるような漫画を、商業作品として連載できたら嬉しいですね!

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