【漫画】親の再婚でできた“お姉ちゃん”と仲良くなんてできない? 『エマの樹』が描く、ふたりぼっちの家族の物語
人が亡くなった後、その存在をどう弔い、どう記憶にとどめておくのか。その方法は時代や文化によって、実にさまざまな形をとってきた。Xに投稿された漫画『エマの樹』は、そんな弔いのひとつである「樹木葬」を題材に、残された者の喪失と再生を描いた作品だ。作者の沖田さとりさん(@0north_s)に、制作の経緯を聞いた。(望月悠木)
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当初はSF作品だった?
――現在、専業漫画家として活躍されていますが、本格的に漫画制作に取り組むようになった時期はいつですか?
沖田:もともと、幼少期から絵を描くことは好きでした。ただ、人に見せることは一切なかったです。本格的に制作するようになった時期は、大学時代かなと思います。当時、「オタクの友達がほしいな」と思って漫画研究部に入り、そこで初めて人に見せたり、誘われて合同誌を出したりして漫画を描くようになりました。投稿をするようになったのは大学4年生ぐらいだったと思います。就職活動をしたくなくて……。
――本作『エマの樹』を制作しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか。
沖田:実は3年前に制作した作品なので、あまり覚えていないんですよね。趣味で描いていた漫画を当時の担当さんが見つけて声をかけてくれたことがきっかけだったと思います。最初に描いたネームが若干カニバリズム(人間の身体を人間が食べる行為)の要素が入っていたので没になり、今の形になりました。
――樹木葬を軸にした背景は?
沖田:最初は“人が死んだら樹になる世界”という少しSF要素のある設定にしようと考えていたのですが、当時の担当さんから「樹木葬というものがある」と教えてもらい、「これはいいな」と思って題材にしました。
――「樹木を育てながら、律がエマと対話していく」という展開でしたね。
沖田:最初はエマが喋らなかったんですが、対話したほうがストーリーを作りやすいなと思って、喋らせました。
――また、子供に無関心な両親が生々しかったです。
沖田:「親がカスで良かった」という感想を結構いただき、嬉しかったです。最初は親も若干いいとこあるみたいなネームにしてたんですが、打ち合わせで必要ないだろうと。自分も家族とは上手くいかなかったので、その経験が活かされたのかもしれません。
――「エマと律以外の登場人物の顔が見えない」という演出にした狙いは?
沖田:単純に、情報として必要ないかなと思いました。読切ですので、律とエマだけに焦点を当てたかったので。
――後悔と報いが入り混じる読後感でした。このバランスはどのように意識しましたか?
沖田:正直、あまりバランスは意識していなかったです。ただ、読後に何か残るような終わり方にしたいとは思っていました。
――今後、どのように漫画制作を展開していく予定ですか?
沖田:現在、「月刊少年マガジン」(講談社)で『白線に展転』というバスケ漫画を連載しています。『エマの樹』とは系統の違うスポーツ漫画になりましたが、自分の作風自体は変わってないと思います。今後とも漫画制作を続けていきたいです。