【漫画】華の女子高生、大好きな人ができたら何したい? 関係性がクセになる『ゆるふわストーカー女と独特な先輩の話』
大好きだから家に行く――。クレイジーだけど憎めないストーカー女子と付きまとわれる先輩を描いた漫画『ゆるふわストーカー女と独特な先輩の話』がXで人気となっている。
作者は北海道在住のラブハンター権田原さん(@_kg_yuri)。彼女に浮世離れだけど、どこかリアルな本作の制作裏について聞いてみた。(小池直也)
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――約8500のいいねが集まっていますが、これについてどう思われますか?
ラブハンター権田原(以下、権田原):もともとは「北海道COMITIA」のコピー本として出していた作品なんです。なんとなくXにも投稿してみたのですが、数字が跳ねて驚きました。引用リポストやDMでの感想ももらえて嬉しいですね。いつも短編ばかり描いているので、10ページ以上の漫画だったことも読まれた理由のひとつかもしれません。
――本作の着想を教えてください。
権田原:落書き程度で描いてみたのが最初で、これはまとまったストーリーにできそうだなと。ヤバい奴とヤバい奴を組み合わせて、相殺できたらいいなとも考えていました。
個人的にも何かひとつの対象に執着している人間に共感してしまう部分があるんです(笑)。実行はしないですけどね……。やるとしたらこれくらいはするだろうという妄想で描いた感じです。
――確かに妙にリアルだなと感じました。
権田原:誰しも触れてほしくない部分を持っていると思うので、ストーカー側も結局は自己満足なんじゃないかなと。そんな人とズレている感じを描きたかったんです。
あとは重い人間は黒髪かなと。キャラデザインで特定の人をイメージすることはないですが、過去に観た映画やドラマなどで印象に残ったキャラの特徴が脳内に残っていて、それが滲み出ている気もします。
――漫才的なテンポ感も印象に残りましたが、これについては?
権田原:Xで漫画を読んでもらうには、パッと見たときの面白さが必要だと感じるので、テンポは大事にしています。セリフが多くなるとくどいですが、吹き出しひとつに収まる程度で展開の理由付けを会話に入れました。
その一方で序盤の「大好きだから来ちゃいました!家!」の場面では、リズムではなく構図を考えて描くことにもチャレンジしてますね。不気味さを感じてもらえたら嬉しいです。
――他に作画面で意識していることはありますか。
権田原:挙げるとしたら目です。女子が好きなアイメイクの感じを描いていますね。最近は涙袋がある目が多くなってきてますね(笑)。あとはヘアブラシやスキンケア用品などを置いて、「実際にいそうだな」というリアルさを演出するようにもしてます。
――続編の制作もあり得ます?
権田原:「続きを読みたい」という声はありますし、ないとは言い切れません。気が向いたらという感じです(笑)。また、それとは別に前々から描きたい作品があるんですよ。ネームまでは出来ているんですけど、40ページ以上の長編で筆が進んでないものがひとつあります。そのうち形にしたいです。