『HUNTER×HUNTER』冨樫義博氏、楳図かずおさんの訃報に心痛 連日ポストで話題のXが不定期投稿に

 「週刊少年ジャンプ」で人気漫画『HUNTER×HUNTER』を連載中の冨樫義博氏が11月7日、自身のXで「11月末くらいまで不定期投稿になりそうです」と伝えた。冨樫氏は持病と向き合いながら、作品を楽しみにするファンのために日々、Xでファンに向けて日々制作状況を伝えていたが、「楳図先生の訃報と重なり現状がしんどいです」と明かしている。

 業界内外の多くのファンが悲しみに包まれた、ホラー漫画の第一人者·楳図かずおさんの訃報。後進の漫画家に与えた影響は計り知れず、冨樫氏も『すきすきすき!』『赤んぼ少女』という楳図さんの名作を写真に収め、「漫画を読んで初めて泣いたのはタマミちゃんの化粧シーンでした」と明かした。

 同シーンは『赤んぼ少女』のもので、貧しい境遇から一転してお嬢様になった葉子を虐め抜く、乳児の姿のまま成長しなかった義姉·タマミの悲哀が深く伝わる名エピソードだ。冨樫氏も『HUNTER×HUNTER』において、善·悪の二元論で語れない複雑な人間模様を描いており、この原体験が創作者としての血肉になっているのかもしれない、と考えさせられる。

 冨樫氏は上述の通り、日々Xを更新し続けており、直近ではポストごとにキャラクターが増えていく集合イラストがファンの楽しみになっていた。久しく登場していない本作の主人公·ゴンをはじめ、懐かしい/意外なキャラクターも参戦しており、日々このイラストをチェックするなかで、楳図さんの訃報に触れた若いファンも少なくないかもしれない。

 こうした“遊び”に近い投稿はしばらく見られないかもしれないが、9日には『HUNTER×HUNTER』408話の加筆完了&409話の人物ペン入れ完了が報告され、制作は着実に進められていることがわかった。物語の続きを楽しみにしているファンにとってはありがたいポストだったが、心身の回復を最優先に、無理のない更新を期待したいところだ。

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