『呪術廻戦』虎杖や宿儺、最後まで謎だらけ? 続編に期待したい未回収のまま終わった伏線の数々
※本稿は『呪術廻戦』最新話までの内容を含みます。ネタバレにご注意ください。
連載開始から6年半にわたり、圧倒的なスケールの世界観を描き出してきたダークファンタジーマンガ『呪術廻戦』がとうとう完結。9月30日発売の『週刊少年ジャンプ』44号に、最終話「これから」が掲載された。
作中では終盤に怒涛の勢いで伏線の数々が回収されていったものの、結局詳細が明かされないまま終わった設定も多い。その中でも気になるものを振り返っていこう。
まず真っ先に挙げるべきは、主人公・虎杖悠仁をめぐる設定だろう。たとえば虎杖は両面宿儺と死闘を繰り広げている最中、領域展開を発動したが、その名前が作中で明かされることはなかった。
また領域展開の効果も、今ひとつはっきりとしていない。領域に「御廚子」が必中術式として付与されていたことは確かだが、第265話では虎杖が宿儺を連れて故郷・岩手の思い出の場所をめぐる……という謎めいた展開に突入。そこで宿儺がなぜか一時的に敵意や戦意を失っていたり、虎杖に受肉していた頃の姿になっていたりと、不可思議なことがいろいろと起きていた。
いずれも東堂葵や脹相と接触した際の「存在しない記憶」に近い現象に見えるので、虎杖の“秘められた能力”があるのではないかと邪推したくなる。
さらに虎杖に関しては、単行本24巻収録の第215話にて謎めいた描写があった。虎杖&禪院真希との交戦後、鵺で移動していく宿儺が、地上にいる虎杖を指して「ほら いただろ!! あの播磨の!!」と裏梅に語り掛けていた部分だ。2人が共通して顔を知っている人物ということは、おそらく1000年前に存在した術師だと思われる。
播磨といえば有名な陰陽師・蘆屋道満の出身地として知られているが、『呪術廻戦』ではこの人物をオマージュしたようなキャラクターとして、蘆屋貞綱という平安時代の呪術師が存在することが示唆されていた。もし「播磨の」が蘆屋貞綱を指すのであれば、虎杖とどのような関係があるのか気になるところだ。