『呪術廻戦』ついに虎杖悠仁が覚醒!?  新たに開花する能力と“領域展開”の可能性を考察

「領域展開」の可能性はあるか

 ほかにも、虎杖の覚醒についてはいろいろな角度から考察できる。元々虎杖は生得的な術式を持っておらず、体術に呪力を上乗せしながら戦う術師だった。しかし今は状況が大きく変わっており、宿儺との戦いに備える1カ月のあいだに、「赤血操術」を習得したことが示唆されている。

  実際に宿儺戦では、虎杖が「超新星」に近い技や「穿血」を放つ場面が登場。さらに脹相の口から、虎杖がまだ「百斂」を上手く使えないことも語られているため、術式自体は習得済みだと解釈するのが妥当だろう。「黒閃」の発動によって潜在能力が解放されるとすれば、この「赤血操術」のパワーアップという線が有力だと思われる。

  また、呪胎九相図の力に開花しているとすれば、脹相の「赤血操術」だけでなく、ほかの兄弟たちの術式を使えるようになっている可能性もあるかもしれない。

  さらには腕の形が“異形”になっていること、五条がかつて「君の体には宿儺の術式が刻まれる」と予言していたことなども、虎杖に秘められたポテンシャルとして注目が集まる部分だ。

  何より読者が期待していることといえば、やはり虎杖が領域展開を使えるようになるのかどうかという点だろう。設定的な整合性はともかくとして、この物語の主人公である以上、領域展開を使えないまま終了することには違和感がある。

  虎杖の成長スピードは驚異的で、すでに反転術式の習得にまで至っているので、もしかしたら……と期待せざるを得ない。今までは領域に付与できる術式がないため、ありえない展開だと思われていたが、「赤血操術」の習得によって少なからず現実味は増したのではないだろうか。また宿儺の術式が刻まれるという予言を信じるのであれば、領域展開「伏魔御廚子」を使う未来もゼロではないはずだ。

  いずれにしても、宿儺との戦いは徐々に大詰めに近づいている印象。この先の虎杖の活躍には、どこまでも夢が膨らんでしまう。

(c)芥見下々/集英社

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