「泣いて笑えるってこの作品のためにある言葉」霜降り明星・せいやが語る『じゃりン子チエ』が愛され続ける理由

「現代にはない人との距離感や深さ」時代を超えて愛され続ける理由

――『じゃりン子チエ』の魅力、そしてお好きなキャラクターについて語っていただきましたが、本作が時代を超えて愛され続ける理由はなんだと思いますか?

せいや:やっぱりどんなに時代が進化しても、みんな心のどこかで『じゃりン子チエ』のような世界観を求めていると思うんです。作中で描かれている、現代にはない人との距離感や深さ。じゃあ実際にチエちゃんのホルモン屋に行きたいか? と聞かれたらちょっと遠慮したいですが(笑)、外から眺めている分にはすごく楽しいし、温かさを感じますよね。

――確かに、作中には現代では考えられないようなシーンがたくさん登場しますよね。

せいや:だからこそ面白いんじゃないですか? 例えば、テツが道端でいきなりヤクザと喧嘩し始めたり、作中には今だったら絶対に考えられない表現がたくさんあります。それを今の時代に改めて読むともはやSFに近いというか……。音楽シーンで昭和歌謡曲が流行っているように、現代の若者からすると斬新に映るのかなと。

泣いて笑えるってこの作品のためにある言葉

――では、これから『じゃりン子チエ』を読まれる方に向けて、本作の推しどころをアピールとしたら?

せいや:『じゃりン子チエ』は面白い話だけではなく、泣ける話も結構多いんです。チエちゃんには父親のテツと別居中の母親がいるのですが、子供ながらに二人の仲を取り持とうとするいじらしさ、あとテツと母親の夫婦だからこその雰囲気……感動的な親子の話でもあるんです。本当に、泣いて笑えるってこの作品のためにある言葉なんじゃないかなって。一度手に取ったら、きっとそのまま一気読みしたくなると思います。

――この先も『じゃりン子チエ』は時代を超えて受け継がれていくと思うのですが、もし一緒にお仕事をする機会があったとしたら、どんなことをしてみたいですか?

せいや:アニメのOP曲「バケツのおひさんつかまえた」が好きなので、何か一緒にできたら嬉しいですね。あ! でもチエちゃんのかわいい声(中山千夏)も大好きなので、あの声で喋ってみたいです。

■関連情報
「大阪ほんま本大賞」とは
https://osakabookoneprojec2.wixsite.com/obop

『じゃりン子チエ 34』書誌情報(双葉社)
https://www.futabasha.co.jp/book/97845757283920000000

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https://www.mangazenkan.com/special/2963.html

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