『柔道一直線』『タイガーマスク』『キン肉マン』……名作格闘技漫画のえげつない必殺技4選
日本で根強い人気がある格闘技。柔道や空手といった日本に古くから存在しているものから、ボクシング・プロレス・総合格闘技など多岐にわたる。
そんな格闘技を盛り上げるのが、必殺技の存在だ。漫画でも数多く登場してきた。その一部を検証してみたい。
天地返し『柔道讃歌』
柔道漫画の草分け的存在『柔道讃歌』で、利鎌竜平が得意としていた必殺技。この技で利鎌は対戦相手に大怪我を負わせ講道館を永久追放され、教師として主人公・巴突進太の担任となった。
天地返しは投げ飛ばされた相手が空高く放り投げられ、回転しながら受け身を取れずに頭から地面に落ちるというもの。原理は二重技で、体落としで一度投げ飛ばしたあと、相手が落下する段階で二度目の体落としをかける。これにより相手はキリモミ回転で空中に放り投げられ、頭から地面に落ちてしまうのだ。
地獄車『柔道一直線』
梶原一騎原作の漫画『柔道一直線』。桜木健一主演で実写化され、昭和を代表するスポーツドラマの1つとなった。
作品の中で最もポピュラーな必殺技が「地獄車」。鬼車と恐れられた車周作が編み出した技で、相手を外側の球とし、自分は内側の球となり相手の突進力を利用して車を作る。外側の相手は1回転するごとに脳天と尾てい骨を強く打つが、内側の自分にはダメージがない、まさに地獄行きの車である。
YouTubeの東映シアターチャンネルでは、『柔道一直線』の一部動画が公開され、「地獄車」を確認することができる。
ウルトラタイガードロップ『タイガーマスク』
タイガーマスクの正体である伊達直人が雪山でヒグマ相手に編み出した必殺技が、ウルトラタイガードロップだった。
この技は相手の両足を担ぐようにクビの上に載せて抱えあげ、トップロープから雪崩式でマットに叩きつけるというもので、ジャイアント馬場が「ウルトラタイガードロップ」と命名した。
現在でいう雪崩式パワーボムのような形だが、足を持って一気に叩きつけるウルトラタイガードロップとは体制が異なる。またプロレスラーで二代目タイガーマスクの三沢光晴選手も「ウルトラタイガードロップ」と呼ばれる技を使っていたが、動きは全く違うものになっている。
喧嘩(クォーラル)ボンバー『キン肉マン』
『キン肉マン』に登場した超人「ネプチューンマン」が得意としていた喧嘩ボンバー。左のラリアットで、強い威力を持つ。
ビック・ザ・武道との合体ラリアット「クロスボンバー」は超強力で、相手が覆面超人の場合、覆面が外れてしまう。この技でロビンマスク・ウォーズマン・モンゴルマンなど有力超人の覆面を次々と剥いできた。
喧嘩ボンバーはハルク・ホーガンのアックスボンバーと左腕で放たれるスタン・ハンセンのウエスタンラリアットがモデルになっているといわれている。
漫画の格闘技界を盛り上げる必殺技の数々。実際に再現する選手も出てくるかも。