イギリス人が描いた鳥の絵、日本の“おじいちゃん先生”が添削すると? 披露されたシルエットを際立たせる技術

 ある種、言語に頼らないエンターテイメントをYouTubeで届け、海外人気を取り込み、100万人を突破してからも順調にチャンネル登録者数を伸ばしているYouTubeチャンネル「Watercolor by Shibasaki」。3月19日には、イギリス人が描いた絵画の添削動画が公開された。

 そんな「Watercolor by Shibasaki」を運営するのは、水彩画家&絵画講師の“おじいちゃん先生”こと柴崎春通氏だ。柴崎氏は、1970年に和光大学芸術学科を卒業し、2001年には文化庁派遣在外研究員としてアメリカに留学。「The Art Students League of New York」等で水彩の研究を行っていたキャリアも持つ。現在は視聴者から寄せられた絵画を添削し、その映像をYouTubeで公開している。

 柴崎氏の動画で特徴的なのは、コメント欄に並ぶ外国語の多さだ。YouTubeは世界的に見ても、エンターテインメント活動に欠かせないツールとなっており、なかでもアートは世界共通の言語という見方ができる。海外で柴崎氏のチャンネルを視聴する人が増えているというのも、納得の流れだ。

 今回添削したのは、70代·イギリス人の「Bird(鳥)」という作品。タイトルの通り、綺麗な鳥がペンと水彩で描かれている。このイラストを見て柴崎氏は「素敵だね。すごく優しい雰囲気のある鳥さんですね」「水彩もただ塗るのではなく点描風に重ねてみたり、タッチを活かしてみたり、非常に工夫されています」と語った。

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 その上で柴崎氏が指摘したのは、背景の白と鳥の白色が被ってしまってシルエットがわかりににくなってしまった点だ。さらに、鳥が一匹だけ描かれていることから、賑やかさに欠けてしまっているという。

 そうして出来上がった柴崎氏の作品はシルエットが際立ち、色味もはっきりとして華やかさが増した。ほかにも空を飛ぶ鳥が描かれたことで、自然界の営みを感じることができる。しかし、元々のイラストも非常に美しいので、柴崎氏は「そんなに直すところはないんだけどね」といつもの優しい口調で笑っていた。

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