木村拓哉、SixTONES 松村北斗、Snow Man 目黒蓮……“世界”と繋がることで見えた自身の立ち位置
日本にとどまらず、グローバルな活躍を見せるSTARTO ENTERTAINMENT所属のアーティストたち。彼らがそれぞれの場所で“世界”と触れ合ったとき、その心には何が芽生えたのか。
「SixTONESって、松村北斗って、今どの位置にいるんだ」――。10月31日放送のラジオ『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)に登場した松村北斗が先日、フランス・パリを訪れた際に体験した出来事について振り返った。
CHANELの特別ゲストとしてコレクションショーに招待された松村。その響きだけでも、十分に存在感を放っているように感じられるが、ただ、ラジオで会う松村があまりに身近だからか、その華やかな立ち位置には、こちらの実感がまだ追いつかないようで微笑ましい。しかし、松村がパリの空港に降り立つと、さっそく世界を実感する出会いがあったという。
「以前、音楽のお仕事でご一緒させていただきました」と声をかけてきたのは、XGのHARVEY。思わず、松村も名乗り返そうとするも、HARVEYは両手を出して「もちろん知っています」というリアクションをしたという。「松村ってそんな(に知られている)?」と動揺し、自分の立ち位置がいい意味でわからなくなったというのだ。
さらに、パリのショー会場に着くと、案内された座席の隣にはILLITのWONHEEの姿が。会話をする流れになったというが、松村はもともと人見知りなうえに、ワールドワイドな人気を誇るILLITが相手とあって、プレッシャーを感じていたものの、日本語で挨拶をすると、WONHEEが日本語で挨拶を返してくれたという。松村としては気持ちが一気に軽くなったようで、硬めの席に座り続けることでお尻が痛くて「終わる」という冗談でそのまま笑い合ったとも。
空港でHARVEYに声をかけられ、会場でWONHEEと雑談を交わす。そんな光景を「俺、ヤバくない? だいぶワールディーな感じになってきた」と、面白がるように話す姿が印象的だった。ホーム以外の場所であらためて認識する、「自分とは何者なのか」という感覚。『パリ・コレクション』という華やかな場所と、松村の奥ゆかしい心情が対比される興味深い思い出話だった。
一方、11月1日放送のラジオ『木村拓哉 Flow』(TOKYO FM)では、木村拓哉が海外公演での喜びと驚きを語っていた。ソロアーティストとして初の海外コンサートとなった、9月26日のソウル公演。木村は、韓国出身アーティストたちが来日し、通訳を介さず日本語で思いを伝える姿に、これまで尊敬の念を抱いていたという。しかし、今度は自分が韓国の地へ訪ねる側。とくにMCについて「どうすればいいんだろう」と不安を感じていたことを率直に明かすのだった。
そんな木村の気持ちを汲んだスタッフがMCの言葉を韓国語に訳し、それをモニターに映すことを提案。しかし、本番では、モニターに文字が映るよりも前にテンポよく笑いや驚きのリアクションが返ってきたという。木村の感覚では、8割以上の観客が日本語を理解し、タイムリーに反応してくれていたそうだ。「ものすごくありがたかったし、びっくりしたし」と振り返る言葉に、その喜びがにじんでいた。
また、リスナーからは、実際に韓国公演の会場で出会った現地ファンの話も届く。その韓国人のファンは20年以上前、日本語を学ぶ際に木村が出演するドラマを観るようになり、以来、応援し続けてきたという熱心なファンだったそう。木村にとって初のソロ海外公演は、「はじめまして」にとどまらず、これまでの活動が国境を越えて届き、長い時間をかけて誰かの日常の一部になっていたこと。それを実感する時間だったのだろう。11月13日、14日には台北公演を控えている木村。次の場所でも、きっとそうした歩みを確かめ合うような瞬間が生まれることだろう。
海外での挑戦が、自分の内側へと目を向ける機会になる。まさに、その実感を言葉にしていたのが、『SHOGUN 将軍』シーズン2(Disney+)の撮影に参加するために、2026年1月からカナダへ渡り、約9カ月もの長期滞在を経験したSnow Manの目黒蓮だった。
カナダ滞在中には、撮影現場へ向かう車中で不安を抱いていたという目黒(※1)。覚悟を決めて臨んだ撮影でも、不安はあった。だが、「これが人間が不安になった時の感情、心の動きなんだな」と、その瞬間の自分を少し俯瞰していたというのだ。その気持ちは、今日の夜にはもう感じられなくなるかもしれない。そんな今しかない感情だと思えば、不安のなかにも、その波に乗る楽しさがある。5年後、10年後の自分への楽しみが、不安に勝る感覚もあったそうだ。
さらに、帰国後の実感が語られたのが、キリンビール『晴れ風』のCM「晴れやかな乾杯篇」だ(※2)。「カナダに行って、信じてたものが確信に変わった」「自分がなりたい自分とか」とも語っていた目黒。不安を抱えながら飛び込んだ、新たな挑戦。その経験を経た今の目黒の言葉や表情からは、自らの選択への自信と誇りが感じられる。そんな彼の表情を見て、目黒にとって「お父さん」とも呼べる存在の内村光良は「たくましくなって帰ってきたね」と微笑む。その眼差しは、多くのファンが抱く気持ちとも重なるものではないだろうか。
新しい場所で、新たな人と出会い、新たな挑戦をする。そこで、自分の立ち位置に「ヤバくない?」と驚き、作品が届いた先の人々の反応に「ありがたかった」と感謝し、不安のなかにも“楽しさ”を見い出す。日本で大きな成功を収めながら、まだ知らない世界を求めて海の向こう側へと歩み出す。そんなエピソードを聞くたびに、自分自身を見つめる視点を広げていく強さにあらためて惚れ惚れするのだ。
長く活動してきた彼らにも、まだ出会っていない自分がいる。その発見がこれからの表現にどう息づいていくのか。彼ら自身も、その姿を見守るファンも、5年後、10年後にはどのように変わっているのだろう。その時間が、ますます楽しみになる。
※1:https://lp.p.pia.jp/article/news/474082/index.html
※2:https://www.youtube.com/watch?v=QdJSbwEd0cA