なにわ男子、『ND⁵』最終公演詳細レポ “王道アイドル”の誇り、5周年の先に描く新たな始まり

後半戦は「カワイイ」が大渋滞する「僕カワ君カワ」から

 幸せな気持ちのまま、ライブは後半戦へ突入。メンバー扮する妖精のキャラクター・Little Magicが、モノクロになった世界に色を取り戻すという世界観だ。それぞれの個性やモチーフをあしらったユニークな衣装に身を包んだ7人が再登場。「Little Magic」の歌詞に合わせてペンライトの色が次々に変化し、観客も一丸となってパフォーマンスを作り上げる。Aqua(藤原)の呼びかけによるリズミカルな「カワイイ」コールで、会場中が揺れ動き、「僕がカワイくて君がカワイくて」で、何度目かの大歓声が巻き起こる。藤原の頬を大橋がむぎゅっとしたり、大西がこぼれ落ちそうな丸く輝く瞳でカメラを見つめて観客を虜にしたり、カワイイの大渋滞だ。

 「僕がカワイくて君がカワイくて」の曲終わり、ソロカットコーナーで選ばれたのは、Aqua(藤原)。しかし「丈くん」と呼び名を間違えたLeaf(大橋)に、Aquaが怒り心頭。「全員の名前言える?」と問いかけたFlare(西畑)に割って入り、「全員の名前なんてどうでもいいんだよ、俺の名前を言えよ!」と詰め寄るAquaの姿に、観客は大興奮。記憶が戻ったLeafは「君はAquaだ。ごめんね、待たせて」とイケボで応戦。突然の丈橋劇場の開幕に、再び会場は興奮の渦に飲まれた。ソロカットの前に恥じらいを見せていたAquaに、「カワイイを突き詰めてんのが一番かっこいいねんから」と投げかけるSunny(大西)のセリフには、アイドルとしての品格すら感じられた。

“王道アイドル”の誇りとファンへの感謝を込めた曲目

 「勇気100%」「Doki it」「Because I just love you」「Message」と、煌めきあふれる王道ソングのセットリストに身を委ねる。道枝のアコースティックギター、藤原のブルースハープ演奏がエモーショナルな「いつか」に聴き惚れる。

 満天の星空が映し出され、流れ星が光るステージで、「夜空ノムコウ」(SMAP)を歌い上げる7人に、この先の未来を思う。年月を重ねてもなお、“王道アイドル”であり続けること自体、簡単なことではないはずだ。移りゆく時代の中でも、伝統と夢を手放さず、なにわ男子らしく輝き続ける。そんな決意の並々ならなさを実感した。

 Flare(西畑)の急な無茶振りを受け、ステージにひとり残されたBloom(道枝)が、長尾・高橋・大西・藤原のモノマネを披露し、観客の視線はその愛らしさに釘付けに。またも雰囲気が一転し、スタイリッシュな真紅の衣装に身を包んだ7人が、「Wonder」「Hide and Seek」で魅せる。センターステージに設置されたサーカス小屋に薄いカーテンが掛かり、妖艶なシルエットダンスを披露したかと思えば、突如姿を消してメインステージに瞬間移動するイリュージョンも。火花や炎に包まれる、ゴージャスで艶やかな演出に、会場から感嘆の声が次々に上がった。

 ダンスの合間の息遣いにさえ魅せられる「アシンメトリー」の後は、再び彼らの歴史を感じられる曲目へ。「ダイヤモンドスマイル -Anniversary ver.-」から始まり、「Dreamin’ Dreamin’」「I Wish」「Make Up Day」「ハッピーサプライズ」「Timeless Love」「サチアレ」と、なにわ男子の代名詞のような王道ソングが続いていく。「俺たちみんな、なにふぁむのことが大好きだよ」と道枝が愛を伝え、メドレーの最後には再び「ダイヤモンドスマイル -Anniversary ver-」を歌い上げた。

 藤原「デビューしたあの日から」、大西「夢がひとつずつ叶っていった瞬間も」、長尾「会うたびに増えていった思い出も」、西畑「今日、こうして一緒に見ているこの景色も」、大橋「全部、なにふぁむと見つけた最高の宝物だから」、高橋「まだ見たことない景色を、僕たちと一緒に見ていきましょう」、道枝「ここまで、本当にありがとう。そしてこれからも、僕たちと一緒に恋しようね」

 メンバーそれぞれが言葉を紡ぎ、最後に披露された「Never Romantic」には、彼らの想いが滲んでいた。これから先も、なにふぁむと一緒に新たな景色を目指して走り続けていくこと。アイドルという、世界を照らす光であり続ける決意が、確かに感じられたのだ。

サンリオキャラクターも登場、「初心Letter」に込めた感謝

 7人が去ったメインステージに降り注いだのは、会場を突き破りそうなほどの「なにわ男子」コール。観客たちの声に呼び戻された7人の頭には、見覚えのある猫耳にリボンのカチューシャ。藤原が指揮を取るコールの後に登場したのは、ハローキティ、シナモロール、マイメロディ、クロミのサンリオキャラクターたち。そのまま「僕がカワイくて君がカワイくて」を歌唱し、「キティちゃんカワイイ?」「シナモンもカワイイ?」と続いていく中、最後は大西が「でもやっぱり僕が!」と最大級の歓声を浴びた。

 アンコールは「スキスギ」「なないろ day by day」と続く。「僕たちの愛が皆さんに届きますように」という道枝の一言を皮切りに、7人が作詞した「初心Letter」を歌い上げる。スクリーンには、結成当初からのオフショットなど、思い出の写真がアルバムをめくるように次々と映されていく。

西畑大吾
高橋恭平

 5周年という節目は、メンバーだけにとっての“特別”ではない。なにふぁむ一人ひとりが、彼らと出会い、歩んできた月日を振り返り、慈しむ時間なのだ。この場にいない者も含めたすべてのなにふぁむに、今日までの感謝と未来への誓いを手渡したい。彼らの眼差しには、そんな願いが込められているように見えた。

 Wアンコールの「Seven seas」では、センターステージがせり上がり、腕を組んだ7人がくるくる回って、全方位のなにふぁむに最後の愛を伝える。前回のライブツアー『なにわ男子 LIVE TOUR 2025 'BON BON VOYAGE'』のフライングを思い起こさせる演出だ。夢を叶えたあとは、新たな夢を見つけ、歴史を紡ぎ続ける。未来への期待を抱かせながら、『なにわ男子 LIVE TOUR 2026 「ND⁵」』のファイナル公演は幕を閉じた。

 連日、SNSでは暗いニュースが流れ、ふと明日への不安を覚える日がある。そんなとき、彼らの歌声に触れると不思議と力がみなぎり、笑顔がこぼれる。ああ、アイドルとはこうした存在なのだと、ハッとする。俯いてしまいたくなる日々に、「明日があるって、捨てたもんじゃないよね」と希望を取り戻させてくれる。それがアイドルなのだと。

 明日があることは、本来とても希望的なことだ。夢をひとつ、またひとつと叶え、また新たな夢を見つけて駆け出していく。次はどんな未来を見せてくれるのだろう。なにわ男子の旅は、まだまだ終わらない。

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