『BMSG FES'26』――個性がぶつかり合う全89曲 BMSGアーティストが見せた6年間の歩みと矜持のすべて

 10月10日、11日、12日、東京・お台場BMSG FES特設会場にて、『BMSG FES'26』が行われた。

 BMSG所属アーティストが一堂に会し、熱いパフォーマンスが繰り広げられる『BMSG FES』。SKY-HIは卓越したラップスキルを発揮しながら、所属アーティストたちの魅力も引き出すステージングで存在感を示す。Novel Coreは会場の誰ひとり置いていくことなく、自らの世界へと観客を引き込んでいく。BE:FIRSTは観る者を圧倒する攻めのパフォーマンスで魅せ、MAZZELは観客を巻き込む熱量たっぷりのステージで応える。STARGLOWは勢いのあるパフォーマンスで会場の熱気を一気に引き上げ、Aile The Shotaはフロアをダンス一色に染め上げる。edhiii boiは力強いラップを叩きつけ、REIKOは誰よりもステージを楽しむかのような姿で明るい空気を広げていく。HANAは会場の高揚感をかき立てるパフォーマンスで魅了し、ふみのは伸びやかで美しい歌声を響かせる。TAKARAは確かな存在感を刻みつけ、Ayumu Imazuは圧倒的な歌唱力とダンスで観客を惹きつけ、そしてSALUは、言葉とパフォーマンスに自身の思いを滲ませた――。

 そのほかにも、同公演ならではのコラボレーションが披露されたり、楽曲以外の部分でも心を動かされたり。そんな多彩なステージのなかから、全89曲が披露された『BMSG FES'26』3日目のパフォーマンスを振り返りたい。

化学反応を見せたコラボステージ

STARGLOW
MAZZEL

 『BMSG FES』と言えば、普段は別々に活動しているアーティストが同じステージに立ってコラボレーションすることも醍醐味のひとつだ。この日、STARGLOWが「Moonchaser」でメインステージの幕を開けると、フロートに乗ったアーティストたちが会場のいたる場所に登場。BMSG EAST「The Sun from the EAST」が飛び出し、一気に会場の熱気を高めていった。そこから、「HAPPY TEARS feat. Aile The Shota」や「Tokyo Night Dreaming feat. No Rome」、「Brave Generation -BMSG United Remix-」などのコラボ曲に加え、MAZZEL「Get Up And Dance」、BE:FIRST「I Want You Back」とハッピーな楽曲も次々と披露。フロートの上でかわるがわる歌い、楽しそうに踊ったりするアーティストたちの姿からは、彼らが音楽を心から楽しんでいる様子が伝わってきた。

 さらに、アーティストのステージとステージのあいだにもコラボレーションが展開された。STARGLOWとMAZZELのステージを繋いだのは、SKY-HI「Tiger Style feat. Aile The Shota, JUNON, LEO, TAKUTO」。熱いパフォーマンスで会場を魅了すると、SKY-HIがひとりずつ紹介。最後にTAKUTOを紹介しながら「TAKUTO from?」と会場に問いかけると、「MAZZEL!」と大きな歓声が上がる。続けて「ヤバいパフォーマンスを見せてくれるグループの名前は?」と煽ると、再び「MAZZEL!」という声が会場中に響き、メンバー全員が登場。「J.O.K.E.R.」でステージをスタートさせた。

ふみの
TAKARA
「Tiger Style feat. Aile The Shota, JUNON, LEO, TAKUTO」

 ほかにも、ふみのとMAZZEL・KAIRYUの「よくあるはなし」、Team C(『THE FIRST』合宿クリエイティブ審査より)の「YOLO -You Only Live Once-」、Novel Coreの「ex feat. Ayumu Imazu」、BMSG The BoogieにHANA・NAOKOが加わった「Boogie-Woogie feat. Maddy Soma」、前川一派の「IPPA」、ShowMinorSavageとSALUの「LTL」……と、多くのコラボステージで観客を楽しませた。こうしたコラボによって普段の単独ステージでは見ることのできない一面が垣間見られただけでなく、異なる個性が交わることで、それぞれの楽曲やアーティストの新たな魅力に気づかされる。そんな発見も『BMSG FES'26』ならではなのだろう。

BMSG The Boogie
Team C
前川一派
ShowMinorSavage

胸を打つ、アーティストたちの熱いMC

 音楽の楽しさをあらためて教えてくれるような各アーティストのパフォーマンスはもちろん、彼らが発する言葉も魅力のひとつだ。その言葉には、決意や感謝、BMSGという事務所のあり方が詰まっていた。2025年からBMSGに加わったSALUは、SKY-HIとの関係性から語り始める。「僕とSKY-HIは15、6年の付き合いがあって。いろんなところで戦った戦友だったんですけど、2012年を境に別々の道を歩むことになりました。そこから僕は音楽活動ができないどころか、音楽が聴けないようなところまで行ってしまって」と話し、「このあいだ、(日本)武道館で彼が命を削って、寝る間も惜しんで、人生を使って、音楽でこの世界の闇を照らして、手を繋いで光の方に導こうという活動をしている(SKY-HIの)姿を見て。僕は『ああ、このために音楽していたんだな』『これがやりたくて音楽やってたんだな』って気づきました。いつの間にか僕は闇側に染まってしまっていたんだって思い出させてもらいました」と涙を滲ませる。さらに、「“BMSGのSALU”として――彼の右腕にはなれなくても――彼の右手中指と右手人差し指になって、少しでも闇を照らしていこうと思っています」と宣言。自身の率直な思いと決意を伝え、「In My Yours」へと続けていった。

SALU
SKY-HI

 Aile The Shotaも、感謝と決意の言葉を散りばめた。「あらためて、BMSGに出会ってくれて、そして今日足を運んでくれたり、配信で観てくれているあなた、いつもどうもありがとう。俺自身、BMSGに出会えてよかったなと思うし、出会えなかった人生が想像できないくらいありがたい毎日で」「守りたいものも増えちゃって、感情のままに言うとつい言い過ぎちゃったり。でも、俺も不器用で、いいヤツっぽく見えるけど、毒があって。守りたいんだよね、6年、俺らが積み上げてきたもの。それをあなたにも愛してもらえると尊いなと思います。これからもBMSGの一員としていろんな音楽を届けていきたいと思いますし、こうやってまたあなたと思い出を作れる日を心待ちにしています」と語って、「向日葵花火」へ繋げた。観客と一緒に歌い、モニターに映る花火を見て、笑顔を見せるAile The Shota。さらに「もう一曲だけ歌っていい? 俺、いつかヘッドライナーでこの曲歌いたいんだわ。頑張ります。ちゃんと売れて、もっと大きいこと言います! きてくれてありがとう」と、「ONGAKU」を披露。最後は「我々BMSGのみんなに、こうして生きる場所をくれてありがとうございます。あなたがいるから、私たちは歌えます。また会いましょう!」。Aile The Shotaとして目指す未来、そして仲間への思い、観客への感謝をたっぷり伝えたのだった。

Aile The Shota
edhiii boi
REIKO

 この日、ひときわ熱い言葉を届けたのがNovel Coreだった。「A GREAT FOOL」、「ビリビリ feat. JESSE (RIZE / The BONEZ)」、「あやとりコンテニュー」と一気に畳み掛け、会場のボルテージをブチ上げていく。「俺があなたよりも、今袖にいるアーティストよりも、そしてスタッフさんたちよりも遥か前に、このBMSGという事務所、SKY-HIの追いかける夢に可能性を感じ、全部BETさせてもらいました、Novel Coreです!」という自己紹介からは、すでに事務所への愛が感じられた。さらに、「BMSG、あっという間に6周年を迎えました。本当にありがとうございます。“変わらない”という言葉がありますけど、振り返ってみると、BMSGは都度新しくなっていく景色だったり、環境だったり、それに伴ってついてくる責任、一つひとつと向き合って姿形を変え続けてきた。毎分、毎秒、毎時間、毎日、毎年、変わり続けてきた会社だと思っています」「ただひとつ、BMSGが設立当初、(SKY-HIが)俺を渋谷の焼肉屋で口説き落としたあの日から、何ひとつ変わってないことがあります。それは、BMSGがいいエンターテインメントを、よりいい形で世界に届けていく会社だという理念です。それはこの6年間、たった一度もブレたことがない、BMSGがいちばん最初に掲げたスローガンです」と語り始める。自然と起こる拍手を受け止め、「音楽のジャンル、自分たちが持っているルーツ、人種、国籍、性別、年齢、信仰、そういったあらゆるカテゴライズは、俺たちの可能性を狭めることではなく、出会ったことのない人や景色と出会う可能性を作ってくれるものだと心から信じています」「異なるものがひとつ以上でも交わる瞬間っていうのは、必ず強い摩擦が起こります。歪みが生まれます。時には血が流れます。我々BMSGはまさに、その戦いの真っ只中を進んでいるんじゃないかと強く感じました」と続けた。そして、「だからこそ、BMSGを代表して約束します。俺がいる限り、BMSGは誰かの正解を不正解にするのではなく、新しい正解を無限に世のなかに増やし続けていく。そんな会社であることを、ここに誓います!」と力強く宣言をしてみせた。熱く、長いその語りに、あの場にいる全員が聞き入っていたことだろう。そのまま「お金が足りない」、「EVER EVER GREEN」とパフォーマンスを続けると、颯爽とステージを後にしていった。

Novel Core
Ayumu Imazu

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