22/7_the 3rdがセルフカバーで築く8人の輪郭 歴代曲を再構築、3期生の声から見える新たな“ナナニジ”
2026年のアイドルフェスのタイムテーブルで、「22/7_the 3rd」(ナナブンノニジュウニ ザ·サード)というグループ名が目に留まった。「22/7」に似た名前だな……と感じたものだ。そして、その正体はというと、22/7の3期生。その3期生8人が、独自の単独名義でイベントに出演していたのだ。
歴代曲を受け継ぎ、自分たちの“声”へ変える8人
そもそも22/7は、特殊な成り立ちのグループだ。秋元康の総合プロデュースのもと“デジタル声優アイドルプロジェクト”として、2016年に結成された。メンバーはキャラクターの声を担当する声優であり、それと同時に自らもアイドルとしてステージに立つというコンセプトでスタートしている。二次元のキャラクターと三次元のメンバーが並行して存在するところが、22/7の大きな特徴だ。
そんな22/7に、2025年12月13日、3期生が加入した。折本美玲、北原実咲、黒崎ありす、橘茉奈、桧山依子、三雲遥加、南伊織、吉沢珠璃の8人だ。
だが、彼女たちは、それまでの加入メンバーとは少し立ち位置が異なる。8人は22/7のメンバーであると同時に、「22/7_the 3rd」という独自のグループ名を持って活動しているのだ。加入発表の時点から、22/7本体での活動と並行し、3期生のみでも活動することが明言されていた。翌14日には早くも、22/7の「命の続き」の新録音源を配信している。
22/7_the 3rdの活動の軸になっているのが、22/7の楽曲を新たな解釈で再構築したセルフカバーだ。第1弾の「命の続き」、第2弾の「未来があるから」、第3弾の「叫ぶしかない青春」、第4弾の「願いの眼差し」、そして第5弾の「風は吹いてるか?」がこれまでに発表されている。
第1弾となった「命の続き」は、2023年の10thシングル『神様だって決められない』のカップリング曲。そして、3期生オーディションの課題曲のひとつでもあった。「命の続き」は、ピアノの調べとポエトリーリーディングが特徴的な楽曲だ。2025年12月14日にリリースされた22/7_the 3rdのバージョンでは、そうした特徴はそのままに、ポエトリーリーディングも歌唱も8人の肉声により、22/7_the 3rdのカラーに驚くほど染め上げられている。3期生の個性を知る入り口としてもふさわしいトラックだ。8人それぞれの声質やニュアンスの違いも浮かび上がり、まだ始動したばかりのグループでありながら、すでに単なる「後輩によるカバー」ではない表現が生まれている。
第2弾の「未来があるから」は、2018年の3rdシングル『理解者』のカップリング曲。疾走感のあるロックナンバーだ。2026年2月25日にリリースされた22/7_the 3rdのバージョンでは、粗削りなまでに歌い上げており、それがみずみずしさを強く印象づけ、聴く者の胸を揺らす。MVも、走る姿と叫び声で幕を開ける。ここで鍵になるのは、やはり“声”なのだ。完成された歌唱を目指すというよりも、今しか出せない勢いや感情を音楽に変えているところに、22/7_the 3rdならではのフレッシュな魅力がある。