THE BAWDIESがデジタル全盛に放つロックンロール 独立を経て辿り着いた自由、結成22年目の新機軸
『THIS IS THE PARTY』で追求した“パワーポップ”のキャッチーさ
ーー今回のアルバム『THIS IS THE PARTY』に関して、何らかのコンセプトやテーマは念頭にありましたか?
ROY:特になかったんです。ただ、独立後、最初のシングル「SUNNY SIDE UP」に関しては、バーッと目の前が開けるような、「俺たちいきます!」っていうような曲になっています。再デビューじゃないですけど、そういう気持ちで作りました。
JIM:本当にTHE BAWDIESらしい、明るくて青臭さもありつつ、エヴァーグリーンな曲。
ROY:で、その「SUNNY SIDE UP」に引き寄せられたというか、「THE BAWDIESは今後こうやって進んでいくんだ」という曲ができたので、その気持ちのままただ曲を作っていって、完成したものを作品としてただリリースしただけなんです(笑)。ただ、気持ちはフレッシュになっているので、狙わずして“デビューアルバム”みたいな青臭さが出たのは、我ながら最高だったと思います。
ーー冒頭の「PARTY PARTY」や「HERE ARE THE BAWDIES」は衝動性が凝縮されたガレージロックが続きますが、「SUNNY SIDE UP」はサーフロックやサンシャインポップの影響が織り交ぜられていますよね。勢いだけで走りきった一辺倒な作品ではなく、作品を通してTHE BAWDIESが内包する多彩さが感じられるところに、22年の活動で培った経験が活きているという。
ROY:ロックンロールは狭いジャンルではあるんですけど、先ほどおっしゃっていただいたように、リズム&ブルースだったり、ブルースだったり、ソウルだったり、そこにはいろんな要素がある。今の自分たちにはその色んな側面を表現しきれているというか、それが“パーティー”、祝いに繋がっているんじゃないかなって。
ーーTHE BAWDIESにとってのは“パーティー”とは?
ROY:僕らはライブのことを“パーティー”と呼んでいるんですけど、インディーズ時代にライブで何を、どう表現すればいいのかを模索するなかで、オーストラリアに2年連続でツアーした時、ライブでみんな好きに楽しんでいる、まさに「これこそがパーティーだ」というような光景がすごく印象に残っていて。そういう場を作るには、自分たちが思いっきり楽しむことが大事なんだなと。そう思うようになったことで、自分たちのライブスタイルができあがっていったので、パーティーというとその時に見た風景が思い浮かぶし、意識しますね。
TAXMAN:あと、クラブでイベントをやる時、“パーティー”って言うじゃないですか。俺らは昔から知っていたというか、ライブハウスでもクラブでも“パーティー”だよなって。THE BAWDIESは、明るいし、人を楽しませたいし、根っからのパーティー野郎なんですよね。だから、『THIS IS THE PARTY』というアルバムタイトルにしようということになった時、まぁ、このタイミングだったらそれしかないかもなって。そう、人生はパーティーなんですよ(笑)。
ーー音楽的には60年代のイギリスのビートバンドの影響を投影した「FORKS」やオルガンをフィーチャーしたグルーヴィーな「MOVE YOUR SOUL」、ベースレスの編成によるエルモア・ジェームスのブルース「SHAKE YOUR MONEY MAKER」のカバー、TAXMANが歌うハードロックナンバー「DEVIL'S BLUES」に加えて、「SOMEDAY」では近年の新機軸であるパワーポップが打ち出されています。
ROY:サウンドのテーマとして、前作あたりからパワーポップが浮上してきたんですよ。ガレージパンクだけだと強すぎるし、ブラックミュージックに根ざしたロックンロールだけだと重すぎる。そこにパワーポップが加わることによって、自分たちの音楽にあるキャッチーさがより届きやすいと思うんです。
ーーどういうきっかけでパワーポップを聴くようになったんですか?
ROY:ガレージパンクを聴いていくなかで、90年代、80年代のガレージパンクをさかのぼるようになって、70年代後半のパワーポップに辿り着いた感じですね。
TAXMAN:友達や先輩がクラブでDJをやる時、ガレージロックに織り交ぜてパワーポップをかける人が多くて。だからすんなり入れたというのはありますね。THE BAWDIESの根っこはブラックミュージックがあるというか……60年代のアメリカのガレージパンクや60年代のイギリスのビートバンド、たとえば、The SonicsやThe Beatles、The Rolling Stonesがそうだったように、ブラックミュージックの影響を受けて出てきたバンドではあって。ただ、僕らの性格的にすごくポップな面があって、それをスリーコードのちょっとバカっぽいノリや面白い音に変換する試行錯誤こそ、遥か以前からパワーポップがやってきたことでもあるんですよね。
ROY:僕らが好きな50年代、60年代のロックンロールはサビがなかったりするんですけど、僕らの曲にはサビがあったりするし、パワーポップにも同じようにサビがあって、実はやってることが近いんじゃないかなっていう発見があって。そこからパワーポップを意識するようになったんですよね。
THE BAWDIESが再び日本武道館へ向かう理由
ーーつまり、ロックンロールが時代とともに進化、発展していったように、THE BAWDIESも22年の試行錯誤を通じて、自然に進化が促されていった、と。それとともに時代ごとに変わる音の質感、たとえば、50年代だったらアナログ機材のヴィンテージな鳴りであったり、パワーポップだったら、より現代的な音の厚みがあったり、そういう曲ごとの音作りがきっちりなされているところ。もっと言うと、異なる質感の曲が違和感なく並んでいる作品構成にこれまで詰んできた経験値の高さを感じました。
MARCY:音作りはやっぱりこだわりましたね。その年代なりの音の質感は、エンジニアの柏井日向さんといろいろ相談しました。演奏を聞き返して、「この音色だと上手くハマらないから、もっとアップデートしたドラムの音にしてみよう」とか、僕らも柏井さんもそれぞれがせめぎ合いながら進めましたね。とにかく音作りが一番時間がかかるんです。それが決まってしまえば演奏は一瞬だったりするので、シンプルな楽曲であるからこそ、一聴した時に表現したい世界観がバーッと広がるような鳴りを意識しました。
ROY:曲を書いている時もほとんど考えずにやっていて、音作りにしても長年試行錯誤を続けてきたことで、表現したい質感やニュアンスを形にするのはどんどん速くなっている。そういう意味では年々考えなくなっているかもしれない(笑)。
ーー自然体で滋味深い作品を作りながら、この先、THE BAWDIESはどこへ向かうんでしょうね?
ROY:目標は持っていた方がいいなと思っています。ずっとThe SonicsやThe Rolling Stonesのような存在を目指し続けるというのは前から変わらないんですけど、独立して5年ぐらいのタイミングで、もう一度武道館に立ちたいなって。独立1年目である昨年はいろんなアイデアを出して、いろんなイベントをやって、その中で楽しかったものを継続してイベントとして残していって、着実に活動を積み上げていきたいです。YouTubeチャンネルを始めたのも、ただ楽しいからというだけでなく、武道館に繋げる活動の一環として考えたことなんですよ。
ーーTHE BAWDIESが過去に三度立った武道館のステージは、The Beatlesが日本公演を行って、日本にロックンロールを広めた象徴的な場所として捉えているんですよね?
ROY:そうなんです。だからこそ、武道館に改めて立ちたいというか、そこに立ち続けて、日本のロックンロールを伝えていく存在になりたい。アンダーグラウンドでロックンロールをやり続けるのではなく、THE BAWDIESは開けたところでしっかりとロックンロールを伝える存在なんだということを証明するためにも、日本武道館に立たなきゃいけないなと思っていますね。
■リリース情報
THE BAWDIES ニューアルバム『THIS IS THE PARTY』
2026年3月25日(水)リリース
【THE BAWDIES CLUB盤(CD+Blu-ray+PHOTOBOOK)
価格:¥8,500(税込)
【Victor Online Store盤(CD+Blu-ray+PHOTOBOOK)】
価格:¥8,500(税込)
【通常盤(CD)】
価格:¥3,400(税込)
<CD収録曲>
01.PARTY PARTY
02.HERE ARE THE BAWDIES
03.SUNNY SIDE UP
04.MOVE YOUR SOUL
05.SOMEDAY
06.PARTY STOMP
07.LAZY MAN
08.FORKS
09.DEVIL'S BLUES
10.SHAKE YOUR MONEY MAKER
<Blu-ray>
「第一回 HOT DOG RECORDS 慰安旅行」
<PHOTOBOOK>
「HOT DOG RECORDS 1ST ANNIVERSARY PARTY」
HOT DOG RECORDS立ち上げ1周年を記念した、ライブとオフショットで1年を追ったフォトブック
■ツアー情報
『THIS IS THE PARTY TOUR 2026』
4月2日(木)千葉LOOK
4月5日(日)浜松窓枠
4月11日(土)金沢EIGHT HALL
4月12日(日)長野CLUB JUNK BOX
4月18日(土)大分DRUM Be-0
4月19日(日)長崎DRUM Be-7
4月22日(水)水戸LIGHT HOUSE
5月9日(土)岡山YEBISU YA PRO
5月10日(日)京都磔磔
5月16日(土)松山SALONKITTY
5月17日(日)神戸VARIT.
5月26日(火)宇都宮HEAVEN'S ROCK VJ-2
6月4日(木)熊谷HEAVEN'S ROCK VJ-1
6月13日(土)札幌PENNY LANE24
6月14日(日)札幌PENNY LANE24
6月20日(土)仙台Rensa
6月21日(日)盛岡CLUB CHANGE WAVE
6月27日(土)広島CLUB QUATTRO
6月28日(日)福岡DRUM LOGOS
7月11日(土)名古屋DIAMOND HALL
7月18日(土)東京Zepp Shinjuku
7月20日(月・祝)大阪GORILLA HALL OSAKA
■関連リンク
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