ArakezuriがO-Crestから学んだもの 白井竣馬×室清登、「目の前の人に伝える」バンドとライブハウスに共通する信念
「延々と階段を上ってる感」がCrestは強い(白井)
ーーArakezuri は『MURO FESTIVAL』にも出演していますが、最初はどんな感じで声をかけたんですか?
室:実は、最初にオファーした時に出られなかったんです。そうだったよね? オープニングアクトで声をかけたんだけど。
白井:そうでしたね。
室:たしかセカンドライン(LIVE SQUARE 2nd LINE)での2デイズと日にちが被ってたんだと思う。いっさ(石坂亮輔)のスケジュールと被ってて。
白井:そんなに前でした?
室:うん。
ーー『MURO FESTIVAL』への初出演は、2023年でしたね。
白井:はい。ずっと出たかったので、ただただ嬉しかったです。あと、思ってた以上に暑かったです(笑)。
室:Arakezuriの初めての年も、お客さんの反応がすごく良かったんですよね。
白井:当時、あんなにもたくさんのお客さんの前でやらせてもらうのは経験したことなくて、「やばっ! すごいところにいる!」ってなりました。
室:その次の年、2024年は2日間出たよね?
白井:はい。2日間って聞いてびっくりしました。
室:なんで2デイズになったのか覚えてないけど。ノリだっけ?
白井:完全にノリでした。「面白そうじゃん」って。
室:『ムロフェス』の次の日も出て、3連チャンだったんですよね。
白井:そうそう(笑)。「後夜祭も含めて3デイズ出るバンドは初めてじゃないか!」と。
室:「そういうことをしてみるのも面白いかな」というノリ(笑)。まだやってないことをやりたいという思いがあるので。そういうのに面白く乗っかってくれるのも、Arakezuriの好きなところです。やっぱり彼らとはノリが合うんだと思います。
白井:2024年は最初、1日で誘ってもらっていて。でも後日、「1日じゃ終わらないよ。2日間」と言われて、「えっ?」と。そしてまたさらに後日、「後夜祭も」と言われて「ええーっ⁉」と。気がついたら3デイズになってました(笑)。
室:その分、ギャラはちゃんとお支払いしていますので(笑)。
白井:なんか知らない内に面白くなってるのは、僕らも好きなんです。
室:決まりきったことをやるのってそんなに面白くない。だから新しい提案ができないバンドだと、なかなか誘えないのかもしれないですね。
ーー2025年は初日のRIGHT STAGEのトリをArakezuriが務めましたが、いかがでしたか?
白井:2024年は、2日間とも真昼間だったので暑さがものすごくて、体力的にやばくて(笑)。2025年は日が沈んだ時間帯だったのがまずは嬉しかったです。
室:夜はどうだった?
白井:夜もめちゃくちゃ暑かったです(笑)。でも、何よりも景色が綺麗なのが印象的でした。暑かったですけど、気持ちよくて。いつか『ムロフェス』の大トリも務められるようになりたいです。
室:大トリをやれるようになってほしいです。
白井:お客さん全員が、「今年の大トリは、やっぱりArakezuriだよな」と納得するような状態でやりたいです。『ムロフェス』はCrestから発信しているフェスなので、お客さんとの距離感もいいんですよ。ライブハウスみたいな近さも感じつつ、フェスならではのものも感じます。
室:なんでだかわかる? ステージと客席の距離をめちゃくちゃ気にしているからなんだよ。通常のフェスよりも近くしつつ、ライブハウスよりも遠めにして、「ここが一番ベストかな」というところをステージの高さを含めて考えてるの。
白井:じゃあ、僕の印象は思うつぼですね(笑)。
室:お客さんからしたら、「近いな」と感じるんだと思う。
ーー2012年から続いている『MURO FESTIVAL』ですが、始めたきっかけは?
室:それもノリです(笑)。
白井:基本的にこういうのもノリですよね?
室:うん。知り合いから「イベントをやってるんだけど、1日空いちゃったからやらない?」みたいなことを言われて、やることにしたんです。
白井:『ムロフェス』、大好きです。周りのバンドも、みんな好きだって言ってます。「暑い」という気温に関する感想も多いですけど(笑)。
室:昔は違ったんだよ。あの時期がこんなに暑くなるなんて十数年前は想像もしていなかったから。
白井:7月があんなに暑いなんて、どうかしてますよ。
ーー開催時期をズラしたり、屋内会場に移る音楽フェスも出てきていますが、その点に関してはいかがですか?
室:夏に負けたくないんです。『ムロフェス』は、「野外」「夏」っていうのが結構根づいているように感じていて。「快適なのがいいのか?」というのも、僕はわからなくて。お客さんが過ごしやすいのは良いと思いますけど、快適さだけがロックフェスではないように感じるんですよね。過酷なほど記憶に残るのかもしれないし。
白井:僕にとって『ムロフェス』は、暑さで意識が飛びそうになった唯一のフェスです。
室:記憶に残るじゃん?
白井:「記憶が消えそうになった」という記憶が残ってます(笑)。でも、毎年、すごく楽しいんですよね。毎年呼んでもらえるようなバンドであり続けたいです。呼んでもらえなかったら一番悲しいフェスですよ。
ーー最近のArakezuriに関しては、1月にやったZepp Shinjukuでのワンマンライブが大きな一歩でしたね。
白井:はい。初めてのZepp Shinjukuでしたから。
室:僕、観れなくて。その日のCrest、ソールドアウトしていて。「今日、Arakezuriだな」と思った。でも、こっちのライブもすごく良かったんだよ。
白井:僕も「今日のCrest、いいのやってんなあ」と思ってました。
ーーあと、アルバム『ENSEMBLE』を出したのが、昨年の12月でした。20曲も収録されていて、びっくりしましたが。
白井:「いっぱい入ってるの出したらおもろいやん」という発想でした(笑)。
室:新しい曲を作っては発信して、それをキャッチしたお客さんが反応するというのは、配信もCDも変わらないんでしょうね。形態が変化しているだけなので。もちろん、CDが売れた方が売り上げには繋がるんだろうけど、聴いてくれる人がいないことには何も始まらない。入り口という点では、CDよりも配信の方が入りやすいのかもしれない。
白井:今でもCDで聴くのが好きな人もいるので、この前のアルバムもそういう人たちに届いていたら嬉しいです。
室:レコードプレイヤーしか持ってない人は置き去り?
白井:そこは一旦(笑)。
室:カセットしか持ってない人は?
白井:そんなこと言いだしたらキリがないじゃないですか!(笑)。
ーー(笑)。今後のArakezuriの活動に関して、何かイメージしていることはありますか?
白井:Zepp Shinjukuもソールドアウトできたんですけど、次のステップに行くためには、できることを1つずつやっていくしかないのかなと。今までもそうでしたし、今年も目の前のことをちゃんと1つずつやっていきたいです。
室:やっぱり一歩ずつ進んで行くことが大事だよね。少しずつチャレンジして足りないところを埋めながら進むのがメンバー自身の喜びにも繋がるし、お客さんの喜び、僕ら裏方の喜びにも繋がるんだと思う。だから竣馬の考えは、すごくいいと思う。例えばドラマのタイアップをやるとか、そういう飛び級みたいなことをしない方がArakezuriらしいんじゃないかな。「目の前の人に伝える」という意味でも、今のやり方はすごくいいと思う。
白井:「目の前の人に伝える」って、これからも変わらないし、それが「バンド」という生き物なんだと思います。そういえば……『ENSEMBLE』にCrestのことを歌ってる曲があるんですけど。
室:そうなの? 知らなかった。
白井: 1曲目の「シンガロング」の〈果てしない5階への階段〉というところです。Crestを象徴する「果てがないんじゃないか?」と思うくらいの階段のことを歌ってます。
室:果てしない階段で、すみません(笑)。
白井:「延々と階段を上ってる感」が、Crestは強いんですよね。
室:でも、苦労した後に辿り着く良さもあるから。
白井:そういうのもCrestの好きなところです(笑)。
■リリース情報
アルバム『ENSEMBLE』
発売・配信中
3月15日(日)よりリリースツアー開催
CD購入: https://silkroadstore.jp/arakezuri/products/CD
配信:https://nex-tone.link/A00204472
アルバムHP:https://arakezurishiga.com/contents/343826
<収録曲>
01.シンガロング
02.時代
03.蕾
04.必然
05.ラブレター
06.月が綺麗だ
07.かけがえない
08.ダミダミ
09.RED
10.ありふれた
11.素晴らしい人生
12.アブラカタブラ
13.革命今夜
14.ドリーマービリーバー
15.ホールドミータイト
16.ピースオブケイク
17.主題歌
18.だめでもともと
19.あらすじ
20.陽は落ちても、星の真裏にて昇る
■ライブ情報
Arakezuri New Album“ENSEMBLE”Release ONEMAN Tour『讃歌斉唱』
2026年3月15日(日)栃木 宇都宮HELLO DOLLY
2026年4月4日(土)新潟 GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2026年4月5日(日)宮城 仙台LIVE HOUSE enn 2nd
2026年4月11日(土)広島 SECOND CRUTCH
2026年4月12日(日)福岡 LIVEHOUSE CB
2026年4月19日(日)北海道 札幌SPiCE
2026年4月25日(土)静岡 UMBER
2026年5月9日(土)香川 高松TONICE
2026年5月29日(金)東京 渋谷CLUB QUATTRO
2026年5月31日(日)愛知 名古屋CLUB QUATTRO
2026年6月6日(土)大阪 梅田CLUB QUATTRO
料金:4,000円
※未就学児入場不可
詳細:https://arakezurishiga.com/contents/341186
チケットURL:https://eplus.jp/sf/detail/3574690001?P6=001&P1=0402&P59=1