BMSG注目株 REIKO×ダンサー UNO、『SSDW2024』で伝えるダンスを自由に楽しむコツ「正解、不正解がないことを感じて」
11月23日、東京・代々木公園にて、世代、国籍、障がいの有無を問わず、あらゆるダンサーとオーディエンスがダンスを楽しむフェスティバル『Shibuya StreetDance Week 2024』(以下、『SSDW2024』)が開催される。そのアンバサダーとして、SKY-HIがCEOを務めるBMSG所属のソロアーティストのREIKOが就任。テーマソングとして「So Good」が起用されることとなった。
また、ダンスアンバサダーにはダンサー、振付師、演出家として活躍しているUNOが就任。ボーダーレスなダンスプログラムを通して、ダンスの魅力を発信していく。そこで、リアルサウンドではREIKOとUNOの対談を行い、『SSDW2024』への期待や思い、ダンスそのものについてなど、たっぷり話をしてもらった。(高橋梓)
“ダンスカルチャー”に対する世間の注目度の変化
ーーお二人は『SSDW』の趣旨や目的を聞いた時に、どんな印象を持ちましたか。
REIKO:実は僕、アンバサダーのお話をいただいて初めて『SSDW』のことを知ったのですが、素敵なイベントのアンバサダーに任命していただけたことがとても光栄で「僕なんかがやっていいんですか!?」と思いました(笑)。ですが、僕がアーティスト活動をしているうえで伝えたいメッセージ、広げたい愛の輪のようなものをダンスを通して広げられそうだな、と。「しっかり愛の広報活動をしよう」という気持ちになりました。
UNO:私は代々木公園で行われることにすごく意味があると思っています。2017年まで代々木公園では『B BOY PARK』というヒップホップやダンスカルチャーをピックアップしたイベントが行われていて、ダンサーはもちろんダンスファン、カルチャーが好きな人などが集まるきっかけになっていました。『SSDW』は浸透具合はまだこれからという感覚もありますが、『B BOY PARK』の現代バージョンのようなイメージもありますし、青空の下で誰かにとっての“きっかけ”になる可能性を持っているイベントだと思います。私は第1回目から参加しているのですが、約束もせず、そこでたまたま会った皆さんが目を合わせて一緒に踊っている風景が最高なんですよね。なので、去年の開催直後に「もっと中心で関わりたいです」と自ら挙手をして、今年はダンスアンバサダーという役割で携わらせていただくことになりました。
ーー来場者もいわゆるクラブにいるダンス好きの層とは違いますか?
UNO:もちろんそういった層の方もいますが、違うタイプの方もたくさんいらっしゃいますね。去年、私は「インクルーシブDANCE WORKSHOP」というプログラムを担当させていただいたのですが、そこにはダンス経験者と未経験者の方が両方いましたし、身体に障がいを持った方や「なんか面白そう」というノリでエントリーなしで参加してくれたシニアの方もいました。そういう現象が起こるのは『SSDW』ならではだと思います。
ーー参加者もボーダーレスなのですね。昨今、国内のダンス人気が高まっていることも関係していそうです。
REIKO:そうですね。僕はダンスを始めて3年なのですが、歴史あるカルチャーなのにコアな空気もなく、扉が開いていると感じています。自分の好きなものが広まっていくのはめちゃくちゃ嬉しいし、楽しいです。
ーーそれこそREIKOさんがダンスを始めた頃から一気にダンスカルチャーが広まった印象です。
REIKO:今までダンスはアンダーグラウンド寄りのカルチャーだと感じている方も多かったと思うのですが、それがみんなのものになっていく流れを感じますし、ダンスの道を歩む旅人の1人になれているのがすごく嬉しいです。
UNO:私は昔からダンスをやっていて、まさに3年前くらいから広がりを感じています。ちょうどコロナ禍の頃で、コミュニケーションの制限もありましたし、「ダンス」という単語ごとカルチャーが沈んでしまうかもしれないと思いきや、SNSを通して逆に盛り上がっていきました。一人ひとりが表現者としていろんな方法で自己表現していく中に、ダンスがあったのかなと思っています。
素敵だなと思ったのが、自分に自信がないような子でも「ダンスを踊るのは好き」、「ダンスを見るのは好き」と、まるでダンスをお守りのように持っていることがとても多かったんですよね。お守りとしてダンスを大切に持っている子と、私たちのようにダンスを武器としている人の化学反応もダンスブームに繋がっているのかなと思っています。
REIKO:たしかに、ダンスを習っている学生って多くないですか?
UNO:めちゃくちゃ多い! 最近、高校生と関わる機会が時折あるんですけど、ダンスをやっている人は多いね。
REIKO:そうですよね。僕も小学校くらいからダンスをやっていればよかった!
ーー逆に年齢が上の方も増えていません?
UNO:そうなんですよ! 私と一緒にダンスアンバサダーを務めているMaasa Ishiharaは高齢者向けのプロジェクトのサポーターを担当していて、ご高齢のダンサーの方に会いにいくこともあるらしいんですけど、高齢者のダンサーだけでコンテストができるくらい人口が多いと聞いています。少し前までは探して、探して、やっとテレビで特集される時代だったのに、今では小規模でもコンテストが開催できるってすごいなって。もちろんキッズダンサーも増えていますし、幅広い年齢の方が楽しめるものとしてダンスがあるのが嬉しいですよね。