INI 西洸人、BE:FIRST SOTA……ダンサー出身メンバーのラップ、優れたリズム感が生み出すグルーヴ

　元ダンサーでありつつ、今ではボーイズグループ内でラッパーとしての存在感を示しているメンバーと言えば、BE:FIRSTのSOTAもそうだ。SOTAはもともとダンサーとして名を馳せており、ダンスの世界大会で何度も優勝を果たしてきた人物。表現者として音楽と向き合うためにアーティストとしての道を選び、BE:FIRSTのメンバーとなった。オーディション時から彼のラップスキルは光っていて、BE:FIRSTの生みの親でもあり、今なお第一線で活躍し続けているラッパーでもあるSKY-HI、同じBMSG所属のNovel Coreからも高く評価されていた。その実力は、疑似プロ審査の順位発表時に、「表情だったり表現力だったり、もちろんダンスに由来する身振り手振りだったり、そういったものが素晴らしかったのは当然ですが、あなたのラップはちょっと神がかっていました。リズム、グルーヴ、フロウの抑揚、感情を付けるところ、そのデザイン性、すべてが優れていました」とSKY-HIに言われるほど。その後デビューを経てもラップのスキルを磨き続けており、SKY-HIが評価したポイントもよりリスナーに伝わりやすくなっている。

　他にも、ダンサーとしての経験があり、ラッパーとして存在感を示すメンバーは多い。「KAWASAKI」がTikTokなどで話題となった8人組ボーイズグループ・ONE OR EIGHTのRYOTAは国内外のダンスコンテストで優勝した経験を持ち、同じくメンバーのMIZUKIはEXILEや三代目 J SOUL BROTHERSのバックダンサー経験があるメンバー。今ではふたりともグループ内でラッパーポジションを担っている。ONE OR EIGHTは2024年8月16日に「Don't Tell Nobody」でデビューしたばかりでもあり、ダンサーとして経験してきたことを活かしながらこの先どんな成長を見せてくれるのか注目だ。

　また、2023年9月にデビューし、2024年9月5日には日本デビューも果たした韓国のボーイズグループ・RIIZEのメンバーであるSHOTAROもそうだ。彼は韓国のボーイズグループ・NCTの元メンバーという経歴の持ち主。それ以前はSNSを中心に人気を誇り、さまざまなアーティストのバックダンサーとしても活躍していた。現在はRIIZEのメインダンサーとして活躍しながら、リードラッパーとしての新しい一面を見せている。

　こうして見てみると、ダンスとラップの親和性は高いと言えそうだ。昨今、ダンサー出身のボーイズグループメンバーの活躍が目立つが、彼らのダンスで培ったグルーヴ感がラップに活きているのかもしれない。ダンスだけでなくラップでも存在感を発揮するメンバーの活躍は続きそうだ。