平野紫耀、神宮寺勇太、岸優太が“Number_i”を結成してから、まもなく一年が経つ。

　昨年の10月15日。TOBEの公式YouTubeチャンネルで行われた「緊急生配信」を、期待と緊張感を抱きながら見守っていた人は多かったのではないだろうか。出演者も内容も事前に明かされていないなか、登場したのは平野と神宮寺。そして、岸がこの日よりTOBEに所属することが配信の序盤で発表された。

　岸を迎え入れる形で始まった生配信で、3人によるグループ・Number_iの結成が発表された。グループ名には「ナンバーワン」や「オンリーワン」、「I」（私）や「愛」といった意味があり、「応援してくれる人たちとともに歩んでいきたい」という想いが込められているという。

　その生配信終盤で、「行動で皆さんにいろんなことを伝えていけたら」と、シンプルながらも最も大事な部分を言い切った岸。「皆さんと一緒に幸せな時間を作っていくことがいちばん大切だと思っている」と、“ファンと一緒に”を強調して伝えていた神宮寺。「ファンの皆さんとNumber_iで時を刻みながら、思い出を刻みながら、ビッグな関係性になれたら」と、活動の一つひとつに全力で挑む姿勢を見せていた平野。それぞれの言葉から、3人の“Number_i”というグループに懸ける意気込みが伝わってきた。

　グループが本格的に動き出したのは、年が明けた今年1月1日。デビュー曲の「GOAT」がリリースされ、細部までこだわり抜かれたMVも同時に公開となった。「そう来たか」と唸るような、今までの彼らのイメージとは違う尖った一曲に衝撃を受けたし、〈時代を背負う／間違いじゃないこれが俺の Answer〉〈未知の領域まで Fly〉といった歌詞もあわせて、まだ見たことのない世界へと突き進むのだという覚悟が感じられた。

　あらためて3人に会える喜びを噛みしめたのは、3月のこと。3月2日には、『Venue101 拡大版』（NHK総合）にて結成後初のテレビパフォーマンスを叶え、その後もさまざまな音楽番組に出演している。同月14日から17日には『to HEROes 〜TOBE 1st Super Live〜』にて、グループとしての初ライブを飾った。

　同じく3月には1stシングルとして『GOAT』もリリースされ、4月には2ndデジタルシングル「Blow Your Cover」、5月にミニアルバム『No.O -ring-』、9月にフルアルバム『No.Ⅰ』と次々に作品を発表。『No.O -ring-』と『GOAT』は「オリコン上半期デジタルアルバムランキング」で1位、2位を独占したほか、『No.Ⅰ』はSpotifyのグローバルチャート「TOP ALBUMS DEBUT GLOBAL」で4位にチャートイン。話題性はもちろん、数字としても確かな結果を残してきた。

　この一年でも特に大きな挑戦のひとつとなったのは、4月に出演した『Coachella Valley Music and Arts Festival 2024』だろう。かねてより海外での活動を目標にしてきた彼らにとって、夢への一歩に繋がった。6月の有明アリーナでの初単独公演を経て、8月には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024』『SUMMER SONIC 2024』といった夏フェスにも出演。彼らの音楽に触れたことがない人にも、パフォーマンスを届ける機会になった。10月から12月には『No.Ⅰ』を携えた初の全国ツアーを開催し、Number_iとしてデビューした2024年を駆け抜けていく。