ホロライブ所属の星街すいせいと、サウンドプロデューサーTAKU INOUEによる音楽プロジェクト・Midnight Grand Orchestra（以下、ミドグラ）の2ndミニアルバム『Starpeggio』のリリースを記念した展覧会『Midnight Grand Orchestra Exhibition「MIDNIGHT MISSION」』が、12月8日から25日にかけて池袋PARCOのPARCO FACTORY（池袋PARCO 本館7F）にて開催。本稿では、実際の会場内の模様をお伝えしていく。

　今回の展覧会のテーマは“Midnight Mission”。先行リリース楽曲を名に冠しながらも、各スペースで『Starpeggio』収録各曲の世界観を表現した体験型の展示に。スマートフォンを接続した音声ガイドを使用して展示を回ることができるため、イヤフォンやヘッドフォンの持参、スマートフォンの充電を確認した上での参加を推奨する。星街すいせい本人による音声ガイドと一緒に、アルバム収録曲の一部を楽しむこともできる。

　まず目に飛び込んでくるのは「五感のすべてをいま、あなたと共有したい」と、今回の展示にかける思いを綴ったパネル。これより先には、歌詞を除いてテキストはない。ひたすら生の感覚に包まれることとなる。

　リードナンバー「Light The Light」のブースには光の柱が立ち並ぶ。その明滅がこれから始まる“ミッション”のスタートと加速を感じさせながらも、イヤホンから聞こえる柔らかなメロディが先の展示への期待をふくらませる。

　次のブースは「Midnight Mission」。MVの中を練り歩く妖怪たちが壁にいる縦長のスペースになっており、ガイドを耳にそこを歩けば、さながら星街の歩いたあの場所に自分がいるかのように思えるだろう。

　その向こうにあるのは「Igniter」をイメージした秘密基地のような場所。ブラウン管やGPUがあしらわれたインダストリアルな空間には、そこかしこにこれまでのMVが流されている。お菓子やゲームが無造作に置かれた中には『ぷよぷよ』が忍ばされるなど、ファンなら気付ける小ネタが仕掛けられた、秘密の暴き甲斐があるスペースだ。しかし、ここにはもう2人はいない。辿った軌跡を解き明かした先にあるミドグラの未来へと、自然に足が進んでいく。

　そこから繋がる2つの空間のうち手前にあるのが「Blackhole Dancehall」。床に描かれた幾何学模様はブラックホールを表すのだろう。音に合わせて踊る映像は、ビデオジョッキーが操るそれのようで、クラブイベントを想起させる。遮るものが何もないここは、まさにダンスホールだ。

　奥の仕切りを超えた場所は「ソリロキー」を表現したブース。中央の球体にはプロジェクションマッピングが施され、絶えず輝き脈動する。「ソリロキー」とは独り言を意味する言葉だ。もしかすればこの球体は、煌めく独り言が詰め込まれた、これから生まれる何かの卵なのかもしれない。

　ここまでで展示は終わり、「Moonlightspeed」と「夜を待つよ」をコンセプトとした物販コーナーへと続く。数々のアーティストによる2人のコンセプトアートやアルバムの収録内容がディスプレイされ、キャンバスに描かれたイラストは実際に購入できる。アートとは対照的にスタイリッシュにまとめられた限定グッズも魅力的だ。出口付近には「夜を待つよ」のフォトスポットもある。

　いよいよ12月13日にリリースを迎えた2ndミニアルバム『Starpeggio』。展覧会に参加してから本作を聴き込むのもよし。アルバムリリース後に曲を思い浮かべながら巡るのもまた別の楽しみがあるだろう。五感のすべてを総動員し、ミドグラの世界観へ理解を深めてみてはいかがだろうか。

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■ライブ情報
Midnight Grand Orchestra 1stライブ『Midnight Mission』
2024年2月20日（火）豊洲PIT

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