「Memories」は、サビのメロディにドメスティックさ、懐かしさを感じるポップチューン。サビ以外のラップ部分とのコントラスも見事で、サビになると若干BPMがあがり“飛び立ち”を想像させる。回を重ねる度に、音数と声数が増え力強さを増していくサビの構成もドラマティックで、今の彼らにリンクしていて実にカッコいい。ダンスも申し分なくキレキレだが、そんな中でも驚いたのは、サビで全員が同じダンスを繰り広げるパートだ。「Memories」は、リズムだけに焦点を当てれば、サビでジャンルが変わっているといっていいほどの楽曲だが、その分、ダンスのアプローチも難しいのではないかと想像する。そこをRIIZEは軽々とクリアしているのだ。前半のラップ部分のグルーヴを切らさず、サビ前のフック的なアクションも含め見事にサビの早いステップのダンスにつなげ、曲のストーリー性を体現している。彼らの経歴を考えると元々ダンススキルは高くて当たり前かもしれないが、他のグループにはない努力の跡が「Memories」のダンスからは垣間見られるのだ。

　前述した公式Instagramが、K-POPグループ最短記録となる開設からわずか4日でフォロワー100万人を超えたRIIZE。9月4日にリリースされたデビューシングル「Get A Guitar」もTikTokやInstagramのリール動画でトレンド入りしている他、同曲のMVも公開から約14日で2400万回視聴に達し、3万を超すコメントが投稿されている。RIIZEが掲げる“エモーショナル・ポップ”が、これからどのようにシーンを席巻するかとても楽しみだ。

※1：https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2023-09-13