初めて男闘呼組が音楽番組『ザ・ベストテン』に出演したあと、オンエアの様子をチェックするためにテレビが置いてある合宿所の応接間へとやってきたところ、稲垣は寝てしまっていたという。

　「でも僕に気を遣ってくれて、すごい小さな音量で4人が観てたんですよ。僕、途中で起きたんですけど、何も言えなくなっちゃって。そのまま寝たフリしちゃいましたけど（笑）」と、ワイルドに見えて舞台裏では「後輩の眠りを妨げないように」と気を配る男闘呼組の人のよさに言及。

　さらに中居正広が「特別だよね」と続け、木村拓哉が「果てしなく一緒に遊ばせてもらいましたね」「1週間が7日だとしたら、下手したら7日、少なくて5日」と、どれだけ密接した時間を過ごしていたのかを明かし、ギターを始めたきっかけも岡本からおもむろにギターをもらったことだったと語っていた。

　それだけ慕っていた先輩ということもあり、雑誌の企画で富士山に登った際には移動中のバスで「ずっと男闘呼組の歌をみんなで歌っていたのを覚えています」と香取慎吾。その思い出に紐づくように、木村が「うちらでハワイに初めて行った時、『DAYBREAK』（のCD）持っていったよな」と話を広げていた。

　SMAPにとって、とても身近で親しかった先輩でもありながら、楽曲を何度も聴き返したくなる憧れのスターでもあった男闘呼組。岡本とは稽古場などで顔を合わせたこともあったというが、成田、高橋とは数十年ぶりの再会と見られる。だからこそ、稲垣は「ずっと見てます！　本当、嬉しくて」「いやー嬉しい、涙出てきた」と感動を抑えることができなかったのだ。

　2022年7月に29年ぶりに復活し、2023年8月までの期間限定で再結成を果たした男闘呼組。その復活劇を「ずっと見てました、ずっと追って」と稲垣は嬉しそうに告げる。そのなかには、中居がMCを務めるバラエティ『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』（TBS系）の番組名も。

　稲垣が観たというその回は、4人が当時療養していた中居に送ったというビデオレターも公開されたことで大きな話題になった。また、昨年10月には木村がいち早くライブに駆けつけ、Instagramに仲睦まじいショットを投稿していたことも。そして、今年5月25日には中居もライブ会場にサプライズ登場して話題に。どんなに時を経ても変わることのないSMAPとの先輩後輩関係に心が熱くなった。

　稲垣も「もうずっと（ライブに）行きたくて！　別に僕、行ってもいいんだよね」なんて冗談ぽく笑いながら、最後には「これからの活動を本当楽しみにしてます、僕もライブ行きますし！　香取、草彅（剛）も連れて！　いいですか？」と約束を交わした。ライブ会場で、再び声を上げて大興奮する彼らを見られるのかと思うと、それもまた楽しみだ。

　本人たちも「夢の中にいるみたい」と話していた男闘呼組の再結成。今回のプロジェクトは岡本が中心となり、秘密裏に進められたと語られている。ずっと胸に秘められた思いは、世間に広く知られなくともそれぞれの心にあり続けるし、様々なタイミングが重なった時に何かしらの形になるということだろう。

　今回の再会は憧れの先輩を前にして久しぶりに後輩の顔を見せてくれた楽しさのみならず、男闘呼組に影響を受けてきたSMAPにもいつかそんな時が……なんていう、また新たな夢を見せてくれたような気がする。