ジャニーズ随一のギタリストとしてのテクニックでグループをけん引

　正門を語る上で欠くことができないのはギタリストとしての側面である。秀でたテクニックを持ち、バンドスタイルが特徴のAぇ! groupをけん引している。連続ドキュメンタリー『RIDE ON TIME』（フジテレビ系）でも「アイドルというフィルターを超える、何かをつかみたい」と語っていた正門からは骨太なロックの精神を感じる。関ジャニ∞の横山裕がギターを購入する際に、正門にアドバイスを求めたエピソードもあり、先輩からの信頼も厚いことが窺われる。

　また大阪松竹座で自身初めてのソロコンサート『正門良規 Solo Live SHOW with 関西ジャニーズJr.』を約1カ月、43公演という長丁場で開催。デビュー前のジャニーズJr.がソロライブでこれほどの公演数を行うのは異例のこと。この公演が発表されると、レギュラーを務めるラジオ『関西ジャニーズJr.のバリバリサウンド』（FM大阪）ではメンバーの小島健と末澤誠也の2人から「2022年はソロでやっていくの？　独立？」とジョークを交えて問われた正門は「しませんよ！　Aぇ! groupのためにこのソロライブ頑張りますから。Aぇ! groupを勢いづけるために」と話すなど、グループへの熱い想いを見せる一面も。

　また第1弾では京都、第2弾では鎌倉を文字通りてくてく歩きながら、見所や名産を紹介するという自身の趣味である“散歩”を満喫できる番組『てくてく絶景』（NHK BSプレミアム・BS4K）にも挑戦。正門の気負わない自然体の性格と相まって、一緒に散歩をしているかのように癒やされる内容になっていた。

　『CLASSY.』（光文社）のインタビューで仕事をする上で大切にしていることを聞かれ、「自分がアイドルだってことを、どの現場に行く時も大事にすること」と語っていた正門（※1）。グループで活動する際は常に一歩下がって全体を俯瞰で見ている印象で音楽的にも精神的にもグループの要となる存在であるように思う。同じくプロ意識を持ってアイドルを全うしている西畑大吾（なにわ男子）や永瀬廉（King & Prince）と強い友情で結ばれており、それぞれが良い影響を与え合って、正門がアイドルという仕事に誇りを持って挑んでいるように見える。

　グループにおいては安定感のあるボーカルで末澤とWセンターを務め、アイドル、俳優、ギタリストと活躍の場を広げながら成長する“リア恋枠正門”の活躍を見守りたい。

※1：https://classy-online.jp/lifestyle/276700/