さらに杉野は、草彅が健康管理のために現場に持参している味噌汁に関するエピソードを話し始めたのだが、それも独特な語り口で……。「そのとき体調が絶不調すぎて“健康のこと言われてもわかんねぇ”みたいな気持ちになってて。だけど草彅さんの言ってることだし“はい、はい”って言ってたんだけど、“マジわかんねぇな”って思ってたんです」と正直すぎる感想も添えられており、スタジオにいる田中みな実からは「それ後日談でも言っちゃダメなやつ」と心配されてしまう。

　これには草彅も「そんなスープつくんねーわって思ってたんだ！？」と大爆笑。それでも杉野は不器用ながら「でも冷静に家帰って考えたときに、今まで健康のこと言ってくれる先輩いなかったと思って。結構真剣に言ってくれてたのに、自分がそんな感情になったのマジ恥ずかしいなって」と言葉を続ける。しかし、これにもテロップでスタッフから「ちょっとずれた反省」とツッコミが入ってしまうのだった。

　翌日、草彅に謝罪をしたという話も「昨日の出汁の名前を教えてください。僕ハングリーな気持ちがあって聞いてなかったんです」とやはり不思議なワードセンスにスタジオから笑いが溢れる。だが、当の草彅は「嬉しかったよ、俺も。聞き返してくれて」とご満悦そうだ。その笑顔に杉野も「本当っすか？」とホッと一安心。

　かと思いきや、「その日は疲れていた」と言うと「疲れないでよ！　若いんだから！　同じ量やってるのにさ！　頼むよ、杉野くん！」とそこは譲れないとばかりに声を荒げる草彅。その草彅の掴みどころのない感情のスイッチにも「謝罪とは別件で怒られる」というスタッフからのツッコミテロップが添えられる。

　「目が離せない男」草彅と、「ほっとけない男」杉野。素直でピュアな2人が、ひとたび役に入ると抜群の集中力でドラマの世界に私達をグイグイと引き込む。そんなギャップで魅了してくれるであろう『罠の戦争』が俄然楽しみになったひとときだった。そして、このドラマがクランクアップを迎えるころ、現場ではまた2人のちょっぴりずれた天然エピソードがたくさん生まれているのではないかという期待も膨らむ。